2012-02-20_0002
アクアリウムの既成イメージを、一度払拭するために、抽象化してみる。何も知らない人に見せると、誰一人として水槽をイメージした人は居なかった。しかし、これは水槽であると前もって報せておくと、総てのヒトが、魚や海草を認識する。絵画に於いては、どうも、「先に言葉ありき」の感が強い。とにかく、水槽の代わりとなるものを、箔アートの素材で創りたかったが、リアルのアクアリウムよりインパクトが大きくなければならない。水は透明である。美しい水ほど、透明度が高い。この水の透明感と、揺らぐ海草と、きらきら光る魚の群れ。ガラスの水槽。循環ポンプの泡。底に沈んだ珊瑚や岩。近くの内科の待合室に置かれた水槽を、風邪を引いた熱っぽい目でウットリ眺めていたあの感覚。今はその病院も無い。今も残るのは、私の遠い記憶だけである。