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5年前まで通っていたなじみの歯医者さんが高齢になって引退されてしまった。そのうち、歯ぎしりのせいか、年のせいか知らないけれど 食事中に2,3ミリ歯が欠けてしまった。その次は、歯の詰め物がとれてしまった。この時点でも、痛くもないしそのうちと高をくくっていた。しかし、歯が途中からぽろりと折れて無くなってしまったときは 真剣に次の歯医者を探す必要に迫られた。

丁度同じ頃、長男が歯のトラブルを抱えていた。歯垢を取ったら歯が痛くなって夜も眠れなくなったという。それで、良い歯医者を探しているらしかった。ネット検索をしまくった結果、何と私が住んでいる茨木の駅前に理想の歯医者があるという。しかし、サイトだけが立派ということもある。そこで、私に偵察に行ってほしいと頼まれた。

丁度渡りに船とばかりに、その歯医者に出かけていって 待合室で待っている人たちにそれとなく訊いてみたが、評判は良い。しかしよく考えてみれば、現在通っているのだから自分なりに納得しているのは当たり前。仕方ないので、受付で受診予約をして帰ってきた。

私は小学校の頃からずっと、歯医者受難の繰り返しであったので、歯医者に対する猜疑心の塊になっている。「羮に懲りて膾を吹く」の諺を正に地で行っているかもしれない。

歯医者受難の数々を次に記す。
1・歯列矯正の途中で、先生が看護婦さんと駆け落ち。奥さんも後日雇った歯医者と駆け落ち。後に、子供3人が残される事態となった。
2・次の歯医者に行ってまもなく、又しても先生が看護婦さんと駆け落ち。この時は歯医者の娘と同学年だっただけに同情を禁じ得なかっ  た。
3・色恋沙汰にはならない高齢な歯医者に行ったら、親知らずが抜けないから他所へ行ってくれと言われる。
4・つぎの歯医者はとにかく怖い。直ぐ怒る。あるとき、歯の削ったかけらが目に入ってしまった。歯医者は目薬をさしながら、「大きな  目を開けるな。」と怒る。
5・次の歯医者もやや怖いが、前よりはましだと思っていたら、時々先生が休診することが増えた。やがて、廃業となった。理由はアル   コール中毒だったとその後分かった。
6・近所の人のすすめで又次の歯医者へ。この歯医者が一番たちが悪い。治療の間中、看護婦相手に株の話をし続け、治療の間も株屋から  電話がかかると中座する。その上治療費が馬鹿高い。治療の説明も一切なし。

この後、小学校の前で細々やっているかに見えた高齢の歯医者へ行った。予想に反してこの先生最高。それからあとはずっとこの歯科へかよって20年余り。遂に先生が立っていられなくなった。悲しかった。「先生、ご苦労さん。本当に長い間ありがとうございました。」

次の先生はどんな具合かな。40代半ばぐらいだったから、体力的には大丈夫だろう。
よく考えてみれば、歯医者の先生って大変なんだと思う。ストレスも一杯かかるのだろう。それでも、患者からしてみれば、一生の間で何度も救われるのは歯医者である。内科の先生よりずっと有り難い存在である。