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コイケヤから新商品のポテトティップ「みかん味」が発売された。ところがこの「みかん味」を巡って、賛否両論、喧々諤々の言い合いとなってしまった。
私は美味しいと思う。息子はまずいという。そこで、周りの人にも試食してもらった。追加3袋。

その結果、女性は美味しい派、男性はマズイ派が多かった。

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人間の視覚は測定しやすいが、臭覚や味覚は測定しにくい。視覚はの測定は1時間ぐらいしていても大した誤差はないが、味覚や臭覚は時間や強度によって麻痺してくる。我々は自分以外の人も同じような人間なんだから、自分と似たようなものだと勝手に思い込んでいる。しかし感覚感度の個人差は非常に大きい。つい最近まで、程度の差こそあれ周りの人も私と同じように感じたり認識したりしていると思い込んでいた。

私は一応絵描きであるから、視覚的な感覚は少しマシだと思っているが、他の人がどんなふうに物を見て感じているか質問攻めにしたことはなかった。ところが、ある日、夢の話から始まって、カラーの夢を見るかとか、夢に匂いが付いているかなど、人の感覚についてまで話が及び、自分の思い込みが180度ひっくり返ってしまった。その時から、人がどんなふうに感じているのかということに非常な興味を持つようになった。

いろんな食べ物の試食のことが、ネット上に書かれているが、余程のことがない限り「まずい」と書くのはマズイのではないか。

今回の「ポテトチップスみかん味」について言えることは、甘酸っぱい味が好きな人は美味しいと言い、そうではない人はマズイと言う。ただそれだけのことである。味覚は慣れである。その慣れも個人差がある。そのうえ、視覚的には、近眼、乱視、遠視等があるように、味覚にもきっと同様の個人差があるはずである。Aという人が美味しいと言って食べている時、Bという人が横から「よくそんなもの食べているな。」とか、「吐き気がする。」「オエッ。」なんていう発言をするのは、「生理的に君は気持ちが悪い。」ということと同義語である。思わぬ恨みを買うことにもなりかねない。

食品開発の味は、価格との兼ね合いもあるので、最小公倍数ではなく、最大公約数で決定されているように思う。その結果、すべての人にとって美味しい加工食品なんて存在しないし、自分の好みが絶対的だなどと思って断定的にネットに書きまくるのはどうかと思う。食べ物の恨みは怖いのである。

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