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まだまだ残暑が厳しい今年である。夏扇は未だ手放せない。
此の図柄は、単に筆の勢いと絵の具の濃淡で抽象的に描いたものである。

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この抽象は自動書記のような描き方をしている。まず、胡粉の下地を引いてから綺羅をまんべんなく引く。
次に、墨で色んなイメージで溜まりを作りながら描く。薄く墨暈しをエヤーブラシでかける。最後に、色を入れて出来上がり。

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見かけによらず時間がかかる。この技法は、私独自のものではないかと自負している。

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此の技法で描いた大きな絵画もあるが、大変な時間と集中力を要した。しかし、いつも、始まりは此のような扇から始まるのである。扇は私にとって、小下絵の一種でもある。