今まで色んな猫を飼ってきたが、ネコの能力というものは、個体差が大きい。


ネコの能力の中でも、高所から飛び降りる能力の違いはかなりの差がある。怪我をしてもネコが高所から繰り返し飛び降りることを、「フライングキャットシンドローム(ハイライズ症候群、猫高所落下症候群)」と呼ばれている。


ネコの平衡感覚は非常によく、内耳の三半規管と目の水晶体の機能が優れているために体勢を立て直すことが出来るという。
花王 ペットサイト 猫を知る 猫の不思議サイエンス 猫が高所から落ちても平気なのはなぜか?


階段から転げ落ちて骨折した猫ちゃんや、屋根から屋根を飛び回っていた地と大格闘した猫ちゃんもいた。2階の屋根の上から平気で飛び降りる猫ちゃんにはヒヤヒヤさせられた。


ネコを逆さにに落としても体制を立て直すことは慣性モーメントを用いて解説されているが、長年ネコを観察してきた私としては、細身で、且つ、長くて太い尻尾のネコほどジャンプが上手であったように思う。
猫の逆さ落とし – 文学と日常に学ぶ自然界のしくみ


一番理解に苦しむのは、怪我をしても尚、ジャンプし続ける猫の気持ちがよく分からない。鳥や虫を獲ろうとして飛びかかるとか、6~7メートルぐらい先までしかよく見えないので平気で高所から飛んでしまうという説もある。しかし、飛ばないネコは全く飛ばないし、飛ぶネコは繰り返し飛ぶらしい。人間に例えるならば、ネコのようにくるくる空中回転するスケボーの選手もいれば、ローラースケートでもまともに滑れない人もいるようなものである。

きっと、ネコも空中を高所から飛ぶ快感が忘れられない猫がいるのだと思う。怪我が治ってしまうとまた繰り返すのである。「喉元過ぎれば熱さも忘る」の例えのように、快感が忘れられないのである。快感が恐怖感を凌ぐのである。きっと、猫の集会で自慢するのだろうか。猫達の賞賛の的になるのかもしれない。何にもいいこと無いのに命をかけてまで飛ぶはずはないと思うのである。


今でも思い出す猫ちゃん達。皆んな個性的な猫ちゃんであった。


眼付きも鋭く、攻撃性のある猫ちゃん。イタチと大喧嘩していた。


太って尻尾も短めの猫ちゃんは階段からよく転げ落ちていた。


窓からジーっとお外を眺めているだけの猫ちゃん。