ボクは、この生活、マアマアだと思っているんだ。


確かに、ちょっと窮屈ではある。身動きが取れないし、右を見ても左を見ても白い壁ばかりで正面を向いたきりで、決して変化のある生活とは言えないよ。


落書きされても逃げられないし、馬鹿な酔っぱらいがトイレと間違えて小便をかけても洗ってもらえなくてちょっと錆びてもいる。しかし、スチールで出来ているボクは、プラスティックのゴミ箱たちとは違って簡単には割れたり凹んだりはしないのさ。その上、風が吹いても頭が飛んでいったりもしない。身体も生活も安定しているよ。

駅前に4台の自販機に挟まれておさまっているボクは、商売繁盛。この街の人、皆んなに愛されているんだ。自分でも言うのは何だけれどこの街じゃ有名人、・・いや、有名ゴミ箱さんなのさ。そろそろ、次期市会議員にでも立候補してみようかなと思っているんだ。ホント。」