無色透明のドリンクがいっとき発売されて話題になったが、どれも珍しいと言うだけで特に美味しいわけでもなかった。やはり素材の色合いというものも美味しさの内かなと思った。
今度見つけたのは、無色透明の醤油である。


100mlしか入っていない。卵の外一つと同じぐらいの量である。定価は700円であるが、たまたま在庫整理のためか値下げになっていたので買ってみることにしたが、瓶に書いてある説明文を読んで更に買う気になったのである。

透明醤油の謳い文句
「本醸造醤油の芳醇な香りを味わうことのできる無色透明の醤油。
 素材の色を最大限に活かせる新感覚のお醤油です。」


普通の濃口醤油は100ミリリットルで71キロカロリー、薄口醤油は54キロカロリー。で、この透明醤油は69キロカロリー。

原材料は「醤油蒸留液、食塩、醸造酢、調味料(アミノ酸等)、トレハロース、アルコール。」
きっと醤油蒸留液を作るのにお金がかかるらしい。蒸留すれば無色透明の液体が出てくるけれど醤油のコクのようなものもかなり減ってしまうので、後で調味料を入れて無くなった塩分も加えてトレハロースの糖分で甘みも足しておく。後は防腐効果のあるアルコールを入れる。

これが芳醇な香りと味と言われても何かしっくりこないが、普通の醤油の何倍も美味しければ良しとしよう。


サワラを焼いたものにこの透明醤油をかけてみることにした。


富裕の濃口醤油と同じぐらいの量をかけても醤油の味がしない。そこで倍量近くかけてみる。何しろ無色透明なのでどれぐらいかけているのか見えないので厄介だ。やっと普通の醤油ぐらいの塩辛さになった。塩分量は普通の醤油並みなのにどうしてこんなに塩味が薄く感じるのか。


そこで、透明醤油そのままをなめてみた。なんと甘いのである。甘い醤油なのである。「白だし」が、かつおだしの味が濃厚なのに対し、「透明醤油」は甘さが濃厚なのである。トレハロースがよく効いているのか。そのせいか、マイルドに感じるのである。醤油の香りはあまりしない。

よくよくラベルを見ると、名称は「しょうゆ風調味料」となっている。何となく納得。

よくよく考えると、醤油自体も素材なのである。やはり醤油は醤油の色の中に独特のコクも含まれているのではないか。醤油も作りたてだと色は薄くて香りも良い。全く無色透明だと一体どれだけかけているのか目で見えないので不便でもある。それより、値段が高すぎる。1リットルに換算すると7000円である。高級なお酒並みである。話題作りのお土産なんかには良いかもしれないが、家庭料理の調味料には向かないような気がする。