「びーかんや」と聞いて、すぐにどんな漢字を書くのか分かる人は少ない。私なんか「ビー缶や」かなと思って「ビー玉」と「缶けり」を足したような子供の遊びを想像してしまった。


「びーかんや」を漢字で書くと、「B勘屋」と書く。
これで少しは想像がつくと思う。「〇〇屋」なのだから、何かを売る店である。しかし、『B勘』が全くわからない。何かを省略した言葉であるのだけは分かる。

「B勘屋」とは、不動産業界の業界用語である。「勘」は『勘定』のことで、コトバンクによると勘定とは「物の数量、または金銭を数えたり、代金を支払うこと。」である。

「B」は「ブラック」で、「違法な」とか「裏の」という意味。

この3つをくっつけると、
「B勘屋」とは、「違法な勘定を生業とする裏の業者」ということになる。


B勘屋(ビーかんや)の意味は、ブリタニカ国際大百科事典の小項目事典の解説によると、

『「ブラックマネー」のBと,「裏勘定」の勘をもじった名称。かぶり屋ともいう。不動産業者などと結託して仲介手数料の名目で偽領収書を発行し,不動産業者が架空の経費を計上して脱税するのを手助けする業者。このほか,不動産業者が行なった土地取引の売買当事者となり,売買で得た転がし差益を架空の経費で落とし,法人税の申告を低くするなど,不動産業者の肩替わりをして脱税を助けたりする。』

ということになる。


不動産業界用語はこれ以外にも色々ある。ちょっと聞き慣れないものを上げる。

・フラット35
返済期間が15年~35年の長期固定金利の住宅ローンのこと。

・ 両手
一つの不動産会社が売主と買主の仲介に入り、双方から仲介手数料を得ること。

・ あんこ業者
元付業者と客付業者の間に位置する業者のこと。

・ 縄延び、縄縮み
登記面積より実測面積が大きい場合、縄延びといい、小さい場合に縄縮みという。

・ 天ぷら契約
架空の契約や、解約・無効にすることを前提とした契約のこと。

・けっちん
けっちんとは、取引などを断られる事。

・飛ばし
お客様1人でお部屋を見に行ってもらうこと。

しかし、NETの不動産業界用語で調べても脱税用語で調べても「B勘屋」はでてこない。それ故、「B勘屋」という言葉は、きっと業界用語というよりは「業界隠語」で、口に出すことさえタブーな言葉なのであろう。

このことがを知ったのは、今回の建造物等損壊事件について読者からGIGAZINEへのタレコミで出てきた「コトバ」なのである。「B勘屋」を使った脱税はハッキリとした犯罪である。