NETで検索しても地上権のある借地の建物についての記事は殆ど出てこない。


東京においては地条件付きの建物はほとんど存在しないという事実が、日本国中そうなんだと思いこんでいるが、実際はそうではない。


大阪の古い建物、戦前戦後に建てられた借地の建物の殆どに地上権というものが付いているという事実は常識であるという。大阪の不動産屋なら誰でもが知っている常識である。


地上権は物権である。建物に付随しているものである。故に地上権のある建物は、旧借地法が適用される。ところが、建物を譲り受けた若い相続人はこの事実を知らない場合が多い。

そこへ地主が付け込んで、建物がいらないのなら建物を解体して更地にして借地を返却するのが当たり前だという。又は、高い更新料を要求して払えないのなら明け渡してほしいと地主は一方的に言い渡す場合もある。若い相続人はびっくり仰天。

そこで地主は、恩着せがましく、解体はこちらでやるから登記簿の書き換えぐらいはそちらでやってとか、譲渡や遺贈の書類に判をつかせる。相続人は古い建物を持て余しているわけで、喜んで地主の申し出に応じるのである。

よくあることらしい。


しかし、地上権のある建物の場合、建物の所有者は明渡しするときには更地にする必要はない。


要するに解体する必要性は建物の名義人にはない。明け渡す場合、建物は地主が買い取って解体するのである。地主にとって底地で値打ちのなかった土地が晴れて周辺地値と同じ価値を取り戻すことができるのである。地主は地上権を建物と一緒に買い取るのである。地上権は建物の付いた物である。大阪の地主らにとってこの事実は周知のことである。しかし、地方から出て来た者や若い世代にとっては、全くの常識外のことである。

大阪の不動産屋さんが「地上権があったとは知らなかった」では済まされないのである。