日本学術会議は、政府に学者として科学的立場から諸問題に対して提言する機関である。別名学者の国会とも呼ばれている。この会議の会員210名は学者たちが選び、総理大臣が任命するという形式をとってきた。国はこの日本学術会議に対し10億円余の予算をとっている。ところが、菅首相は6名の会員に対し任命することを拒否して大騒ぎになっている。さらにはその理由に対してははっきり明言することを避けている。

学者は、いろんな研究をし人類に将来の明かりを灯す人たちである。例えていうならば、科学の自由の女神である。学問は時の政権から独立した立場を今まで穿いてきた。しかし、今回、その独立を菅首相は否定したというのであるから騒ぎになるのは当たり前と言えば言える。


政治家というのは、権力の権現でもある。白を黒と言いくるめるのが彼らであることからして黒い巨塔とも言える。一方、学者のトップの集まりは、曲がりなりにも公明正大を標榜しているのだから白い巨塔である。どちらに於いても一般人からして見れば雲上人である。どちらも任期を何度か勤めれば、年金がつく。
今回はこの黒い巨塔と白い巨塔がぶつかりあったのである。日本学術会議は、政府から独立した組織とはいえ、国から予算をつけてもらった挙げ句年金までつくのだから、資源のない国家からしてみれば国に楯突くようなことを少しでも言う学者はお断りということらしい。はっきり言えば問題になるので、そこはそこ、阿吽の呼吸で忖度してくれということらしい。
学者の方からしてみれば、胡散臭い政治屋なんぞにあれこれ言われる筋合いはないという事らしい。
学者さんたち、そんなに不満なら、全員辞退して反対すれば良いが、美味しい権力プラス金というポストをみすみす捨てるのはもったいないので、良心も少しは痛むので、一応文句は言うことにしているらしい現状である。中には、一人で辞退しているツワモノの学者先生もいる。


日本学術会議が独立した立場を、実質的に守りたいのならば、その運営費は政府に頼らず寄付で賄う必要があるが、日本ではその寄付を国が認めなければならない。しかし、現在、国はその寄付を認めていないのである。先進国の多くは寄付によっているという事である。


この日本学術会議の問題を根本的に解決しようとするなら、この会議を運営するお金は寄付によることを認める法律に改定しなければならないのである。ということは、政権が変わりでもしなければだめだという事になる。又、例え、政権が変わったとしえも科学に対して「2位じゃだめなんですか。」という発言が出るようでは同じ穴のムジナである。

本来ならば、学者先生たちが一弾となって、寄付で運営される組織になるように努力すべきなのではないか。学者であればこんな事はよくわかっているはずである。わからないような学者であれば、日本学術会議のメンバーに並ぶ資格はないと思うのだが、いかがなものであろうか。