10年前の2011年3月11日の三陸沖地震により14日福島の3号機原発は爆発した。
大きな地震が起きるとその直後に雪は降るといわれる。しかし、この大惨事で降った雪は赤い雪ではなかったかと思えて仕方なかった。


2011年3月15日から描き始めた「赤い雪シリーズ3部作」は、毎年、3月11日になると思い出す。

破損した原子炉は四方八方へ放射能と放射性粒子をまき散らした。


今や電気エネルギーのない生活は考えられない。需要にこたえる安易な方法として原子力発電所が日本列島のあちこちに建造された。しかし福島原発事故で、原発事故の備えは貧弱なものであったことが露令した。福島は放射能に汚染され、地震の被害を上回る惨事となった。この原発事故の教訓を風化させないためにも、絵描きの私はこの事故を描くことによって記憶に固定させようとした。

ただ、自宅のアトリエに置いているだけでは何にもならない。毎年、どうしようかと思案に暮れる。