レジンと呼ばれる光硬化樹脂は扱いが楽で短時間で硬化させることができる。光硬化ランプが必要となることと、時間がたつと表面にタック(ネバネバ)が出てくるのが難点である。ただ樹脂としてはアクリル系なので変色なほとんどない。

一方、エポキシ樹脂は2液性でエポキシ樹脂に硬化剤を加えて硬化させるので、特別な機材は必要ない。その代わり2液を混ぜるときに空気を入れないように十字にゆっくり混ぜなければならない。ただ、、時間とともに樹脂が黄変してくるのが難点である。黄変しにくい樹脂もあるがそれでもやや少ないけれど黄変はする。エポキシ樹脂のいいところは、後でタックが出たりもしないし、一度硬化すると非常に硬くなるので傷もつきにくい。

それぞれ一長一短ではあるが、私としてはアクセサリーを作るのには、エポキシ樹脂のほうが好きである。表面の硬さとタックが出てこないからである。

エポキシ樹脂は一度に多量を反応させるとかなりの発熱反応が起こり煙が出てきてびっくりして逃げたことがある。カップで大量のエポキシを反応させると放熱する面積が狭いのでカップの中央から沸騰し始めるのである。量の多い場合は、お皿のような表面積の大きな器を使えば大丈夫である。ただアクセサリーを作るのにそんなに大量の樹脂を使うことはないので心配する必要はない。


転写用のホロ箔とホロのグリッターを使って粘着シート上に模様箔を作る。


模様箔の上にエポキシ樹脂を流し込んで硬化させる。硬化させたらシート上からはがして必要な形に切り分けたり手で割ったりする。


これらは、模様箔の上に丸い形にエポキシ樹脂を置いて硬化させたのちにはがしたものである。


エポキシ樹脂は硬くて傷がつきにくいので輝きがいつまでも続く。


このようなものをガラスでやろうとすれば大変なうえに箔は焦げて変色する。


エポキシ樹脂と箔は相性が良い。


箔の組み合わせで多種多様なアクセサリーができる。


特に透明感のある樹脂はガラスに代わって扱いやすい素材である。パソコンのプリンターのインクは樹脂の着色剤に使えるので便利である。ただ、着色剤は少量入れること。大量に入れると硬度が低くなる。

エポキシ樹脂が出てくるまでは、服のボタン素材は、貝殻、骨、石、木、金属などであった。また今や、手工芸の道具がいろいろ出ているので、オリジナルのアクセサリーはいくらでも作ることができる。しかし、NETで見ていると、よく似たものが多すぎる。若いお嬢さん方、コロナで持て余した時間を自分のオリジナルアクセサリーを作るのにもちょっとお使いになればいかがかな。

リフォームは服だけではなく、飽きて使わなくなったアクセサリーを分解して新しいオリジナルアクセサリーを作ってみるのも楽しいもの。小型のドリルとハンダごてとジグソーがあればかなりのことが可能になる。特にネールアートが得意な方は、アクセサリーつくりに向いている。作ったアクセサリーはすべて画像にして保存しておき、150点ぐらいになったら、1冊の電子書籍にしてアマゾンから売り出してみればよい。3冊ぐらいできたら、セミプロで通用するから、教室も開くことができる。子供を育てながら収入を確保するのにはオリジナル工芸が一番いい。その中でもやり方によってはアクセサリーつくりが一番の収入に結び付く。ただ何度も言うようであるがオリジナルでなければならない。大量生産のアクセサリーにはかなわないからである。

今までいろんな人たちから相談を受けたが、それなりの成果を上げている人は趣味の領域を超えるまでやり続けた人たちである。その原動力になったのは、ほとんどの場合経済的理由だったように思う。全くのゼロからの出発だったので、彼女たちのたくましさには頭が下がる思いである。