プーチンのウクライナに対する認識は、「ロシア3兄弟」。
ウクライナ侵攻に対するプーチンの説明の中で、最も納得のできないないものは、ウクライナを強大だと認識しているというものである。
ロシア連邦 ・面積 (総計17,093,311km2(1位)
・人口 総計(2020年)145,934,000人(9位)
・世界最大の大量破壊兵器保有国
・GDP(2020年)1兆4785億7100万[2]ドル(11位)
1人あたり(1万115.35ドル)
ウクライナ ・面積 総計(603,700km2)(45位)
・人口 総計(2020年)(43,734,000人)(33位)(クリミア含む)
・GDP(PPP) 合計(2020年)(5450億300万ドル)(48位)(クリミアとセヴァストポリは除く)
1人あたり (1万3128.73ドル)
ベラルーシ共和国・面積 総計 (207,560km2)(83位)
・人口 総計(2020年)(9,449,000人)(94位)
・GDP 合計(2020年)(602億100万ドル)(78位)
1人あたり (6,397.510ドル)
4月末にプーチン氏自身が語った内容に、ウクライナ侵略に踏み切った端的な本音が表れている。
「(ソ連崩壊時に)ロシアがウクライナ独立を好意的に受け入れたとき、それが友好的な国家だということが、当然の前提だった。
ロシアの歴史的な領土が『反ロシア』になることは許されない。」というものである。
「ウクライナは自国領も同然であり、政権を認めるかどうかはロシアが決める。」という信じられない理屈だ。
プーチン氏が理想だと考えるのが、西の隣国ベラルーシである。4月にプーチン大統領はルカシェンコ大統領に対して、こう主張した。
「私たちは、どこまでがベラルーシで、どこがロシアかということを、特に区別して考えてはいない。」「ウクライナ、ベラルーシ、ロシアは三位一体だ。」
しかし、言いなりにならない弟は、最終的には「兄弟は敵の始まり」になってしまったということか。
周辺国の主権や領土を認めずに属国扱いする世界観は、帝国主義やソ連の再来を思わせる時代錯誤的な主張である。
ロシアはウクライナ侵攻を北大西洋条約機構(NATO)とのより大きな戦争に向けた「リハーサル」だと考えていると、ロシアの政治学者アレクセイ・フェネンコ(Alexei Fenenko)氏は指摘している。
「我々の武器がいかに強いかを戦場で見る」ことがロシアの目的だとフェネンコ氏は話している。
「将来の戦いに向けた学習経験になるかもしれない」とも同氏は話している。
ロシアの政治学者によると、ロシアによるウクライナ侵攻はNATOを構成する国々とのより大きな戦争に向けた「リハーサル」だという。
ウクライナのゼレンスキー大統領は4月、この戦争は「ゆくゆくは全ての人に打撃を与える」だろうと語った。
「ロシアの侵略はウクライナのみに限られたものではない」とゼレンスキー大統領は話した。
「我々の自由や生活を破壊するためだけでもない。ヨーロッパ全域がロシアの標的なのだ」
この一連の発言とウクライナ侵攻の流れを見ていると、私たちは、第三次世界大戦の入り口に突入しているのではないかと思えてくる。