財務省の貿易統計によると、2021年のロシアからの輸入額は前年比34.8%増の1兆5431億円だった。日本の輸入総額84兆5652億円に占める割合は1.82%。主な輸入品目は原油を524万キロ・リットル、液化天然ガスを656万トン、石炭を1973万トンなどのエネルギー資源と、産業用の非鉄金属。日本全体の輸入量のうち、ロシア産の割合は、原油3.6%、天然ガス8.8%、石炭10.8%。日本やドイツなどは、電力需給の 逼迫 に直面する懸念がある。


今年に入って、食品の値上げラッシュが続いている。ウクライナ侵攻、新型コロナのパンデミック、円安などがその原因となっている。


加工食品の値上がりはこれからも続くとみられている。あらゆる分野の商品に共通するのが運送費である。


液化天然ガスや、石油の価格高騰は1割弱程度のロシアからの輸入が途絶えてしまうとかなり響くのである

ロシアからのLNGの輸入が始まったのは、サハリン沖の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」が始動した2009年。年によって変動はあるが、日本が輸入するLNGの7~8%がロシア産だ。


ここ最近は、ロシアからの輸入赤字が増えている。ということは、日本はロシアからの輸入に頼っているものがあるということなのだ。


ウクライナ侵攻のロシアに対する経済制裁の一環として、日本でもロシアからの輸入を禁じる品目が多数ある。その中でも、建築材料の単板等は業界全体に影響を与えている。


食品の中でも、魚介類のロシア産のものが減るのは、一般市民としては悲しい。


勝川俊雄准教授(東京海洋大学)によると、
・ほぼ無くなるのが、紅鮭。
・かなり減るのは、イクラ、ズワイ、タラバ。
・価格の値上がりは、甘エビ、ほっけ、ウニ、たらこ。(国内生産もあり、米国などから代替品もある。)

何かお先真っ暗な感じである。これ位で嘆いていては、ウクライナの人達はどうなるのかと思い直す。

ただ日本国内で今すぐにもやってほしいのは日銀の利上げである。インフレだと言うのにマイナス金利とは考えられない。

日本の食料自給率は未だに38%である。これからの世界情勢を考えると、まず必要なのは食料自給率である。畜産物の輸入飼料や穀物などの農産物の肥料なども輸入にその大部分を頼っている現状も問題である。

ロシアが世界の経済制裁を受けながらも持ちこたえているのは、エネルギー資源と食糧の自給率の高さにある。