ロシアのウクライナ侵攻を受けて、我が国も、海を隔てているとはいえ、ロシア、北朝鮮、中国といった軍事大国に囲まれている。従来のままではウクライナの二の舞になるやもしれないと、政府は有識者会議を招聘し意見を求めた。防衛力の抜本的な強化を検討してきた有識者会議は11月22日、座長を務める元アメリカ大使の佐々江賢一郎氏は岸田総理大臣に報告書をまとめ提出した。

この防衛力の増強というのは反撃力の強化である。自衛隊の「反撃能力」の保有とは、十分な数のミサイルを配備することである。そのための防衛費増額の財源として「幅広い税目」による増税を含めた国民負担が必要だとしている。なぜかみんなグルだという被害妄想にかられるのは私だけであろうか。


物価高に加え防衛費の為にさらなる増税とは、国民生活に対して大変な重圧となる。それでもウクライナの様になった時のために国民は増税を納得するはずだとしている。所得は横ばいのままに増税という事態を考えると、国民の血と涙の結晶を如何に使うのかということは、国民自身ももっとじっくり考える必要がある。


ウクライナの死者が少ないのは、旧ソ連時代に作られたシェルターあればこそである。では、日本にシェルターと呼べるものがあるのかというと、周りを見回してもそのようなものはない。地下鉄の駅はシェルターに代用できるようには作られてはいない。地下鉄の駅で何千人もの人間が生活できるだけの設備や備品の倉庫があるのか。街中のシェルターなんてものは見たこともない。町内会の回覧板にはシェルターに関して書かれていたこともない。北朝鮮のミサイルが我が国に向かって発射された場合、我々は一体どこに避難すればよいのか。公園の滑り台の下か。
国民の税金を防衛費に充てるというのならば、まず国民の数だけのシェルターを整備してほしい。


町内会に一つのシェルターを作ってくれるなら、喜んで増税に応じる覚悟はあるというものである。

反撃可能な自衛力を持ったとして一体どこの国が攻めてくるというのか。現在、日本に侵攻すべきメリットのある国があるのか。ロシアを見れば一目瞭然である。戦争とは割に合わない行為である。国は疲弊し、民意は離れていく。何しろ戦争は生産する物はゼロで破壊だけがある状態で、利益を得るのは軍事産業だけである。


国が富むためには戦争をしないことである。第二次世界大戦後の日本の復興は、戦争をしなかったからである。戦争放棄という憲法を盾にとって一切の戦争から身を引いていたからである。この路線は、国にとって大成功であった。この方針をのらりくらりと体をかわしつつ貫くことこそ国の繁栄につながるというものである。ただシェルターといっても、核戦争から身を守るだけではなく、自然災害からも守れるようにしてほしい。ちゃちな公民館ではなく本格的なシェルターでなくてはならない。他国が戦争を仕掛けるのをためらうようなシェルターである。でっかいすい星が落っこちてきても国民の命を守れるような代物がいい。命の保証があってこその未来志向ができるというものである。学校で、子供に「あなたの将来の夢は?」なんて聞く前に、命の保証をしてやれ。

資源を持たない日本なれば、せめて食糧の自給率を上げるための政策も考えねば。雑草の生えているが所に食べられる木を植えることからでも初めてはいかがかな。オリンピックのような採算の合わないイベントからは一切関わりにならず、国力を上げる事業に邁進するべきである。使えるかどうかわからない半導体工場を作って無駄な税金を使うべきではない。現在の日本に必要なものは、常温核融合炉による発電であり、農業や漁業の工場化である。日本国中にインフラのネット網を作るのだ。国の政治とは有志によるボランティア活動とみなした方が良い。多数決の弊害を避けるためせめて一人3票の選挙数を与えるべきである。そうすれば一党独裁は避けられるかもしれないと言った人がいる。

超高層ビルを建てるのなら、スーパー堤防を先に作るべきである。そんなお金は国にはないというのなら、1円の税金の使い道を公開すれば、節税につながる。公費という名目で高いものを買いまくる政府を見ていると、公的機関の物品はすべて中古品でよいのではないかと思える。粗大ごみ置き場から拾って来ればよい。そんな覚悟があるのなら、日本もいい国になれるのにと思う。

日本の世襲議員たちはせせこましい政治屋である。彼らは世界のことなんか真剣に考えたこともないし、若者の未来について熱く語るのを聞いたこともない。選挙の集票の為には反日のカルト宗教に身も心もを売り渡す破廉恥さ。直接票に結びつかない科学技術の研究者を国外に追いやり、今までの科学立国の日本を科学後退国に追いやった政治屋たち。税金の上澄みをかすめ取る事ばかりに腐心して、日本国民を貧民の群れに追いやる売国奴たちは、次にたかるのは防衛費の増額のための増税なのだ。政府が惜しげもなく税金をばらまく先をよく見れば、そこは集票の温室である。

自衛のための税金で、まず、国民のためにあらゆる危険から守るシェルターを作れ。