兎にも角にも、停電の原因はGIGAZINEの斜め向かいのマンションの共有部分の漏電であると判明。


マンションの漏電が斜め前に立っている電柱のアース線に流れていたのであるが、その一部がGIGAZINEのアース線にも流れ漏電しゃ断器を作動させて停電を引き起こしていたのである。


これがGIGAZINEの電灯電圧のアース線が引き込まれているところ。


関電はマンションの玄関に書かれている管理会社に電話するが、何しろ夜中の1時か2時ぐらいなので自動音声で「本日と明日は休みです。」と答えるばかり。掲示板に書かれている警備会社にも電話するが「現在は契約していない。」との返事。もう一箇所も契約切れ。


こまったGIGAZINEは警察へ連絡。警察から管理会社へ電話。で、関電は「漏電しているからアースを切っていいか。」と管理会社にきくと、管理会社は「そんな許可は出せない。協力するつもりはない。」と、取り付く島も無い。

GIGAZINEの編集長は会社の業務に多大な影響が出ていると必死になって訴えるが、警察は例によって「これは犯罪ではないから、刑事事件ではなく民事だ。」の一点張り。


問題のアース線を切ってほしいと関電や警察に言っても動く気配はない。気の短い室長はハサミを持ち出して振り回しながら携帯で私に電話をかけてきて怒鳴りまくる。私は何のことやら戸惑うばかり。要するに警察や関電に向かって怒鳴ることは出来ないので目の前で携帯に怒鳴ったらしい。その内容たるや「お前は一体何をしているのか。口だけで何もやっていない。会社が潰れたらどうしてくれる。さっさとゴム手袋とボルトカッターを持ってきてこのアース線をブチ切れ!」というようなことを喚き散らしたのである。さすがの関電もびっくりして、電柱に登ってアース線を切ったのである。


そんなやり取りをしている間も、ブレーカーはまだ上げることが出来ず、関電は「やはり、UPSのせいだ。」と言うが、あちこちにコンセントを差し込んで直結させるがブレーカーは落ちたままで埒が明かない。


夜中の3時頃、消防に電話するとかなりしてからやってくる。関電が消防に説明するが今回のようなアースも漏電も理解せず、配電盤を開けてブレーカーを切らせてほしいと頼むが消防にはそんな権限はないという。それから延々と夜の静寂を編集長の重低音の声が響き渡り押し問答が続く。個人情報ということでマンションの所有者も教えてくれない。


やがて5時頃、消防署の署長らしきボスがやって来て又押し問答。ボスの主張は「今すぐ誰も死んでいない。煙も出ていない。目視では何の変化もないではないか。それなのに、勝手に配電盤を開けることは出来ない。」というもの。


もうGIGAZINEの関係者は寝不足でヘロヘロ。明け方サーバーにコンセントから直結させるとブレーカーは落ちず、朝になると何故かUPSも落ちず問題なく作動。

そこでじっとよく考えてみたら、昼の間は停電は起きない。停電は夜に限るのである。これは一体どういうことかと言うと、向かいのマンションの廊下などの電灯は自動センサーで暗くなったらオンになり、夜が明けて明るくなるとオフになるのである。廊下などの明かりがついている間どこかが漏電しているのであるが漏電遮断器がついていないので電柱のアース線に流れ、その一部がGIGAZINEに流れこみGIGAZINEの漏電しゃ断器を作動させて停電を引き起こしていたのである。

そこで室長は、「太陽を感知するセンサーをドローンを飛ばして見つけ、そこに向かって照明を当て続けたらいいのだ。」と冗談とも思えないことを言い出す始末。


しかし、マンションのオーナーの許可もなく配電盤を開けて勝手に電気を切ることは出来ない。仕方がないので、GIGAZINEの会社の電気工事をした電気屋さんを呼んで事情を話す。とりあえず、応急処置的にGIGAZINEのアース線を外す。後は各階の配電盤に漏電しゃ断器をつけることにした。


そこで、室長は日新プランニングとのことを思い出す。「そうだ、登記簿だ、登記簿を見れば所有者が分かるはずだ。」という事になって、即、登記簿を見るとマンションの所有者はA工務店という会社であることが分かり、編集長は直ぐに電話した。電話に出たA工務店、の社長が言うのには、「朝から関電が漏電しているから配電盤の電源を切れとキャンキャン言うが、一体どこの配電盤か聴いても答えず早くしろの一点張りで同じ電話が何度もかかってきてうんざりしていた。管理会社からは未だに何の連絡もない。あなたの説明でやっと事情がよくわかったから今から電気工事の人を連れてそちらへ行く。配電盤を開けて問題の部分の電源を切るつもりだ。」ということになった。


なぜ、関電の話がA工務店の社長には理解できなかったかと言うと、Aという会社は、いくつものマンションを持っていたのでどこのマンションのことかわからず、一方関電はAが配電盤がどこのことかわからないと誤解したので同じことを何度も言う羽目になってお互い同士話が噛み合わず険悪な状態になったらしい。

さすが、いつも記事を書いている編集長だけのことはあって、いつどこで誰がどの様な理由でどうなったか理路整然とわかりやすく話したので、A工務店の社長は事情をすぐに理解することができたらしい。

3時頃から、A工務店の社長は社員1名と電気屋を連れてやって来て配電盤を開けて問題の電源を切ってくれた。


今日も、電気工事の人が10人ばかりもやって来て何やらしている。

GIGAZINEはその後停電もなく業務は平常に戻った。それでも不安なので室長は急いで取り付けた目玉くんに見張りをさせて自宅からでも監視できるようにしている。もともとあったサーバー室の防犯カメラは停電で暗かった時けつまずいて壊してしまったという。昨日と今日は故障した機器の修理に終止していた。後は死んだように寝ていた。この騒ぎで息子は5キロも体重が減ったという。確かにほっそりしていた。少しは良い事もあったのだ。

それにしても発電機が役に立った。去年の台風で停電になった後に買ったものが、はじめて役に立ったのである。
【教訓】・備えあれば憂いなし。

詳しいことを知りたい方はOFF会で直接編集長と室長から伺ってくださいね。
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