「ロロン」と言う名のかぼちゃを料理して知った驚きの事実。
「ロロン」という名のかぼちゃを初めて買った。
「ロロン」という名は、「ロマン」と「マロン」とを合体させて付けたということである。調べて見るきめが細かく粉っぽくてホクホクしていて一度食べたら忘れられない美味しさであると書かれている。このような外側の皮の模様を散らし紋という。
キメが細かいということは硬いのである。なんとかやっと差し込んだ包丁の刃が、今度は抜けなくて四苦八苦。
悪戦苦闘の末、二つ割りにして綿を取り除く。この綿のほうが実より5倍も栄養価が高いらしいが、2つ切るだけでエネルギーを使い果たしそうなので、この際、実だけに集中することにする。
一度半分にすると後は思いの外簡単に切ることだできた。拍子抜けである。
初めての物はまず茹でるか煮ることにしている。今回は合い挽きミンチと一緒に煮ることにした。
味付けを濃くするとロロンかぼちゃ本来の味が分からないので薄味にした。食べてみると、他のかぼちゃとそれほど変わることはないが、甘さが少なくあっさりしているのでなんとなく物足りない。味醂をさらに加えてもう少し煮てみるとまあ美味しく食べることができた。ここまでは、「ふーん」という感じだったが、驚きは明くる日にやってきた。
温めようと思って火を通したのだが、電話がかかってきて思わずぺちゃくちゃ喋っていてかぼちゃのことをすっかり忘れてしまっていたのである。気がついたときは煮詰まってもう形もなくなっているだろうと思っていたところ、何と、形もそのまま荷崩れも殆どなかったので驚いた。その後、もう一度温め直したが、やはり写真通りで少し煮崩れてはいるもののかえって美味しいぐらいであった。普通のかぼちゃならとっくに溶けている。「ロロン」、驚くべきかぼちゃである。