息子がリサイクルショップで買ってきたコダックのディスクカメラ(500円)。コダックという会社名が懐かしい。

ディスクカメラと言うので、デジタルカメラの1種かと思ったら、従来の銀塩方式のカメラだときいてびっくり。
そりゃそーだ、コダックはなんと言ってもカメラのフィルム会社である。要するに、円盤型のフラットなフィルムを開発して、薄くて扱いやすいインスタントカメラを新商品として売り出したのである。今から36年前の1982年のことである。ほとんどの若者はこの様な代物は見たことがないであろう。若くはない私も知らなかった。

このディスクカメラは、欧米ではけっこう受け入れられたようで、日本国内でもミノルタや富士フィルム、コニカなども追従してこのディスクカメラとディスクフィルムを発売し始めたが、日本ではかなり不人気で1998年には製造中止となった。なにしろ、カメラ好きの日本人にとっては満足の行くものではなかったのである。女性をターゲットとして作られても、すべてが割高なのに解像度が悪いとあっては一般に広がらなかったのは当たり前である。

今ではもう販売されていない銀塩ディスクフィルというのは、1シート15枚撮りで、シャッターを押すたびに円盤状のフィルムが回っていくのである。その上、現像するのもこのディスクフィルムに特化した現像機を必要としたので従来の写真屋では現像できなかった。更には、現像料が1枚につき10円ほど高かった。

このディスクカメラは、画面サイズが小さく短焦点レンズが採用されているの固定焦点、自動露出であり、いわゆる焦点調節不要のバカチョンカメラというのが売りであった。

底の爪を引っ張り上げると蓋が開くようになっている。説明書なんかはないので、これがわかるまでに苦労した。

この丸い凹みに丸いフィルムを置く。たしかにフィルムの装着は簡単である。

従来のバカチョンカメラに比較して、カメラが薄いことと、フィルムの装着が簡単なこと以外、このディスクくカメラの取り柄はないように思う。
デジカメの解像度が上がるに従って銀塩フィルの時代は遠ざかっていった。コダック社の最後のあがきが生み出した20世紀最後の銀塩カメラであったように思われる。

こんなディスクカメラを買ってきても、今では専用のフィルムも現像所もない。ただ、息子のややこしいコレクションが増えただけである。
詳しい説明は次のサイトを参考にされると良い。
市場から消えた新規格のフィルム(3) カメラの薄型化・新規格に挑戦したディスクフィルム – 印刷図書館倶楽部ひろば