地上げと言うと、「悪」という先入観があるが、それはバブルの頃、立ち退きを拒んだ家に暴力団がトラックで突っ込んできたりしたニュースがお茶の間を賑わせたからである。それでも、建物に住んだり建物の所有者には前もって買い取り交渉をしていた。


正しい上げ地というのは用地買収で、建物所有者や住人には前もって立ち退きの交渉をする。地主の代理業者が地上げ屋である。地主側と建物の利権者は何度も話し合ってお互い納得の行く条件で契約して立ち退くのである。バブルの頃には、そこに暴力団が介入したのである。


しかし、今回の地上げは、当時ですら、いや、暴力団ですらやらないようなやり方で地主と仲介業者は地上げをしようとしたのである。連絡しようと思えばできたにもかかわらず、事前の話し合いは一切なく、ある日突然パワーショベルカーで家を解体して更地にして法務局に建物の滅失登記をしようとしたのである。こんなとんでもないやり方は全く前代未聞の地上げ行為である。

「知らなかったから」というこの地上げの方法が違法でないというのなら、不動産屋さんたちの中には右に習えをする人が現れるはずである。ここ2~3年のうちに飛躍的に業績を上げたパワーエステイトは業界でも有名だという話。NETでこのパワーショベル事件に注目している人たちの殆どが不動産関係だという。勧告無しの解体という手法が罪に問われないとなると「令和の地上げ」の常套手段のパイオニアとなって、パワーエステイトと日新プランニングの神話は末代までの語り草となるであろう。近所の不動産屋さんは今現在、建物の解体中なのだが脚立が隣の窓ガラスを割ってしまって工事中止を申し込まれ、立ち往生して困っているということである。今回のGIGAZINEの記事を読んで「信じられない、羨ましい」とも言っていた。これから、解体屋さんは忙しくなるかも。ただ、正規の手続きをしようとする解体屋さんは別である。

今後は、発注書や契約書を書くことがある場合は必ず「反社の誓約書」にサインしてもらうことである。特に日新プランニングとかエムズ・ジャパンは警察の前でも反社
の誓約書にはサインできないと拒否したのである。「これは何を意味するか?」というクイズにもならない。


一体どうして地主側は、こんな手荒で犯罪的な方法を選んだのであろうか。
なぜかという理由の中に、その真実が隠されていると思う。これは小説の中の出来事ではなく、実際に起った事件なのである。知り得る殆どの事実は出揃ったと思う。推理小説がお好きな方は挑戦してみてはいかがかな。

4月4日には建築事務所の人が現場を、インフラの調査だと行って訪れたという。一応名刺は渡していった。
その後、又しても、解体業者らしき人が前を通っていったらしい。しかし、その中のひとりは見た顔だったということである。

又しても力技でやってくるらしい。またしてもな~にも知らなかったと言って、建物を第3回目の解体工事をするのかな。

地主の知り合いだという人もやって来たりする。