イガ栗を焼き栗にしたら、「・・・堅くて噛めない返して帰ろう。」
いがのついた栗を頂いた。イガ付きの栗は初めてである。
紙に包んであった時は10個ほど栗が入っているように見えたけれど、実際は大きな栗が2個入っているだけであった。
とてもきれいな大きな栗なので、いつものように茹でたり蒸したりせず、焼くことにした。
大きな栗なので火が通りやすいように半分に切っておく。皮がむきにくくてもスプーンで掬って食べることができるはずだと思ったのである。
オーブンで10分ほど焼く。
なんだか焼きすぎた感じがする。水分がなくなって中央が凹んでしまっている。
外側の硬い皮と内側の薄い渋皮を剥いた。このような状態のものを「かち栗」という。
「かちくり」は、搗ち栗・勝栗等と書く。
goo国語辞書によると、搗ち栗(かちぐり) の意味は、
『クリの実を干して臼で軽くつき、殻と渋皮を取り去ったもの。 「かち」が「勝ち」と同音であるところから、出陣・祝勝に用いられた。 正月の祝儀などに用いる。』
この焼いた勝栗(かちくり)は、カチンコチンでは歯がが欠けるかと思うほどであった。味は甘くて美味しかった。勝ちクリを見ていて、「勝栗の早口言葉」を思い出した。
「神田鍛冶町(かんだかじちょう)の角の乾物屋で買った勝栗(かちぐり)堅くて噛(か)めない返して帰ろう」
なんだかとても懐かしい。