私が遭遇したエイリアンは、人間の大きさや姿からは程遠かった。大きさは30センチぐらいで、姿は2足歩行ではあるが、犬に近いような姿ではあるが背景に溶け込むような皮革で覆われている。夜行性ではあるが、睡眠は12時間ごとで、栄養補給はビタミン剤のような錠剤である。言葉は特殊な翻訳機械を使って話すことができた。視力と聴覚が非常に発達しているようである。高い知性と高度な文明を持っているので、地球人は原始的な生命体であるようだと彼らは見なしているように感じる。。

エイリアンたちは地球についてや人類についてTVを見ることによって理解しているが、何故同族どうしで殺しあうのか理解に苦しむらしいが、原始的な動物だと考えると何となくわかるが、彼らの野蛮さからすると共食いもするのかと訊かれた。強いものが弱いものを殺すのを見て、人類が非常に知性が低く獰猛な生物だと証明しているという。

エイリアンたちの人類に対する感想は、非常にシニカルなものであった。
「人類の代表だという人たちに共通するのは、恥ずべき嘘つきで、どこからどこまでが嘘だと分からないような奇妙な嘘をつくが、それを誇りにすら考えている節がある。一方一般の人たちは恐ろしい不平等な状態にありながら、特に不満を持たないばかりか、独裁的な指導者を崇拝すらしているようにも思える。国という単位の必然性が全く分からないし、地球人の言う民主主義というものはただの多数決のことで、衆愚政治の元となっている。また、殺人を禁止しているのに、集団殺人は推奨して、戦争を名誉な行動とみなしている。
低い知性しか持たない人類は、一部の人類が作り上げた科学文明をおもちゃの様にもてあそんでいるのを見ると恐ろしくなる。こんな星で、我々の存在を知られたら、一体どのような扱いを受けるのか考えただけでも恐ろしい。一刻も早く痕跡を残さないように去るに越したことはない。」というが早いかあっという間に去っていった。
それでも、この理解不可能な謎の人類のことが忘れられないのか、時々、携帯に連絡してくる。先日も連絡があって、このエイリアンと人類の遺伝子は23%共通しているという事で、かなりショックだったと言う。私の方は、人類の未来にはまだ希望があるんだと喜んだ。
我々人類のことを、少し離れたところから客観的に見てくれる友達の存在は有難い。(エイリアンたちは、人類のことを友達ではなくペットぐらいにしか見ていないが。)