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「ぼんぼり」という名前の扇を貰った。雪洞と書いてぼんぼりと読む。お雛様の時の「明かりをつけましょぼんぼりに・・・」の雪洞である。雪洞とは、もともと雪に開けられた横穴のことであったが、雪のホコラに明かりを入れたことから、茶室に用いられる覆いをつけた明かりのことに転用され、更に、覆いをつけた明かりの下に長い支えの棒をつけるようになった。この蝋燭立てに似た形であった扇をぼんぼりと呼んだらしい。

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この扇は開いて用いることはなくこの形のまま仏教儀式に用いる。

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このように骨を途中から曲げてあるので半開きのように見える。

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僧が着物の胸に挿して、仏教儀式の合図の時にこの雪洞の扇を落としたのが始まりと言われているが、宗派によって使い方は違うようである。
一般人の私には一生使うことのない扇ではあるが、いつもほしいなあと思っていたので、これを頂いた時はほんとうに嬉しかった。