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真夏にブーツ姿の女性を見かけファッションのためならそこまでやるのかと感心したが、やっとブーツ本来の機能を発揮させる季節となった。
国立民族博物館に展示されてあるブーツを見て、機能と民族の文化とファッション性が上手く融合していて今もなお生活の中で息づいているのがよくわかった。

国立民族博物館
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これなんかは、ちょっとファッション性の方が勝っているようであるが、暖かくそうで可愛い。

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乗馬用のブーツらしいが、上部の模様に民族文化の豊かさが表れている。

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美しい世界の手仕事プロジェクト

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で、日本のブーツの起源はと見ると、これ。藁で編んだブーツとレッグウォーマー(?)と言うかゲートル。
素材が違うとこうも受ける印象に差があるものかと思うが、実際に履いてみた感じはどんな具合なんだろうか。

国立民族博物館にはよく行くが、思うに日本のモノの収集は貧弱である。一度寄付を申込んだ所、けんもほろろに断られた。
その上、資料の整理もいいかげん。ネットで検索すら出来ない。資料のバックナンバーすら揃っていない。税金を使っているのならもう少し一生懸命やってほしいものである。

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辞典大好きの私。この「世界史モノ辞典」はいつもお役立ちである。
早速、「靴」の項目を調べてみる。

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眠れない夜にこの本を見ていて余計に眠れなくなったのを覚えている。

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ブーツの上半分はこのようなゲートルだったに違いない。

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靴は足を保護する目的で発達してきたが、ブーツの発達には、乗馬用と防寒用の二つがある。

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乗馬用は主に男性用として発達したが、女性用のショートブーツは上流貴族の婦人用として発達したものが多い。
日本でも、乗馬用の「毛沓」というものがあった。

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ヨーロッパの冬は寒い。靴なしなんて考えられなかったであろう。ファスナーがなかった時代は編み上げかボタンである。
イヌイットのアザラシのブーツやアイヌの鮭の皮のブーツなんかも興味深い。
サーモンミュージアム(鮭のバーチャル博物館)|マルハニチロ株式会社

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しかし、藁のブーツは見当たらない。日本の「深靴」と呼ばれたブーツは、レアモノなのであることがわかった。