最終回・関節人間「超初心者漫画講座」-15
先日、東京のコミティアへ行った人から、「スカートのヒラヒラ何かはとても丁寧に上手にかけているが、顔の表情や体の動きの変化が乏しい。なぜなのか。」と問われた。
私の考えるに、実物の観察があまりなく、一方でこんな漫画が書けたらいいとありきたりの漫画を真似て何度も描くので、形骸化してしまった結果だと思う。一番大切にすべきは、自分の体験であり自分の感動である。そこからでしか本物の情感を呼び起こす作品は描けない。何十年も失敗を重ねて、自問自答してきたのだから、少なくとも見当違いではないはず。
ゆっくり進んできたので、何時になったら手足の動く人間を描くのかイライラされている方もおられると思うが、やっと今回、関節のある人間を描くこととなった。
まず、例によって楕円で頭を描く。紙面の四分の一ぐらいにしておくこと。
首を描く。今回は細かくなるので水性ボールペンを使う。ちと描きにくい。
上半身を描く。角丸の逆台形を基本とする。
次に下半身を描く。上半身と対象形になると考えれば良い。
基本体型を保持したいのでスカートは敢えてローウエストにした。
スカートのヒラヒラを描く。
太ももまでを描く。
反対側も描く。
膝から足首までを描く。横向きの脚の曲線をきれいに描く。
今度は正面向きの足を描く。
足首から下を描く。横向きである。
反対側は正面向き。
服の袖を描く。首から肩にかけては難しいので後日にに回す。
反対側の袖をちょっと下向けに描く。
肘から先を水平に描く。
反対側は斜め下45度の角度に描く。
手先を描く。ちょっと上に上げて。
反対側の手は下に向ける。
親指を描く。
小指を描く。
前髪を描く。髪の毛の先には変化をつける。
左右の髪の毛先を描く。何度言うが、右利きの人は向かって左側を描いてから、それを見ながら同じようにならないように右側を描くと良い。
頭頂部の髪を描く。
左側の髪の毛を描く、髪の先が同じにならないように。
右側を描く。
顔の中央に小さく鼻を描く。
目を描く。
口を描く。
まぶたを二重にしてみる。
虹彩と目玉を描く。
下側にまつ毛を短く描き込む。
上のまつげを描く。
襟周りのヒラヒラを描く。襟を描きたい時は首を描いたらすぐに襟を書き込めば良い。
靴を描く。ちょっと左のかかとが変になってしまった。色をぬる時に修正する。
髪の毛と服と靴に色を塗る。やっと完成。少しは人間らしくなってきたかな。
ここまで、見ないで描くことができるようになったら、書店で販売されている漫画の描き方の本を買って勉強することが出来る様になるので頑張ってね。
とにかく描くことに慣れることが大切。何本も細かい細い線をひいていたのでは、何時までたっても漫画を書くことは出来まない。自身を持って漫画を描くことから初めなくては。
本日を持って、超初心者マンガ講座は終了。この次からは、単なる「初心者」に昇格。よかったね。