アイススケートの羽生結弦さんが安倍首相から国民栄誉賞を授与された。テレビで繰り返しこのニュースを見ていてなんだか違和感を覚えたものであったが、やっとそれが何であったのかはっきり分かった。


首相官邸での表彰式において、羽生選手は、安倍晋三首相より表彰状と盾を受け取った。しかし、国民栄誉賞受賞者に伴う記念品もしくは金一封を、今回、羽生選手は辞退したのである。


羽生さんの言によれば、国民栄誉賞を受けられたのは自分ひとりの力ではないので、「僕個人の気持ちだとかはあまり出したくないな、と。そういう意味でも記念品は辞退させて頂きました。」ということである。彼は自分を支えてくれた沢山の人のおかげであり、自分は彼らの代表として表彰されたのであると主張している。


然るに、安倍首相は、国民の代表であるから私利私欲に走ってはいけないのである。小学生にでも分かること。


自分に近しい人を優先させるお友達内閣なんて言われるのは恥である。これが恥でなかったら恥とは一体何か。


しかし、安倍首相は羽生さんの記念品辞退の理由を聞いても、恥ずかしくもなんともないようである。どうしてなのか。


羽生さんはこんな安倍首相に対する抗議から記念品を辞退したのではないとは思うけれど、結果的には、客観的に見てみれば安倍首相に対する苦言と思える。


今の安倍首相の頭には、恥も外聞もなく首相に3選されることだけしかなさそうである。

安倍語録の「丁寧に説明・・・」とは、「丁寧に拒否・・・」とか、「丁寧に無視・・・」という意味らしい。これは、一種の権力病であるから、薬を飲まねばならない。その権力病に効く薬は、羽生結弦さんの爪の垢を煎じたものがが最適であるように思われる。