JAみしま館で時々売っている菊芋。この菊芋も5~6年前に知った根菜である。


一見すると生姜に似ているが、菊芋と言われるようにキク科の植物でイヌリンという成分を多く含んでいることを今回はじめて調べてわかった。

イヌリンは炭水化物の一種でヒトの消化器では分解不能なので大腸の腸内細菌叢によって代謝され腸内のビフィズス菌数を増やす働きがある。栄養学的には水溶性食物繊維の一種として扱われ、食後の血糖濃度上昇を抑制することに加え、腸内細菌による代謝産物がインスリン感受性を向上させることにより、糖尿病患者の血糖値を適切な水準に調節する。それ故、イヌリンは別名「天然のインシュリン」といわれ、カロリーも普通の炭水化物の半分ぐらいなのでダイエット食品としても人気がある。


キクイモ(菊芋)自体は、キク科ヒマワリ属の多年草で北アメリカ原産、別名はアメリカイモ。日本には江戸時代末期に家畜の飼料用として導入され、「豚いも」とも呼ばれていた。
和名の菊芋という名は、花が菊に似ているからだというが香りも菊に似ている。菊芋は皮が薄いので金たわしでこすっただけでも料理できる。薄くスライスして生でも食べることが出来るし、煮ても焼いても美味しく食べることが出来る。薄甘くシャキシャキした食感なので、何にでもよく合う。


私は味噌汁に入れて食べるのが好きである。ホワーっと菊の香りの立つ味噌汁はなんとも言えず癒やされる思いがする。