菊芋(キクイモ)は芋にあらずキク科のごぼうの仲間である。デンプンをほとんど含まない。


キクイモはスーパーでもよく見かけるようになった。一見すると生姜のように見えるので見落としてしまうこともある。


野菜の中ではイヌリン(水溶性食物繊維)の含有量はトップクラスである。
水溶性食物繊維とは高い粘性をもつ個体の状態を云う。


イヌリンはゆっくり吸収されるので満腹感があり、また、腸に運ばれると「フラクトオリゴ糖」に分解されて、ビフィズス菌など、善玉菌のエサになる。更に、便秘解消にも役立つ。


イヌリンの一番の効用は何と言っても、血糖値のコントロールである。水溶性食物繊維は、水分を含むとゲル状になって、余分な糖質やコレストロール、塩分などを包み込み吸収をブロックする。また、人体内にはイヌリンを分解・吸収させる酵素がないので、たくさん食べても血糖値に影響しないのである。


更には、亜鉛、セレン、ポリフェノールなどの抗酸化物質も含んでいる。


肉じゃがのじゃがいもの代わりにキクイモを使ってみるのもいい。


キクイモにはかすかに菊のような香りがあり、甘くないりんごの煮物のような食感である。

スープや味噌汁の具材としても最適である。