6月24日、西村経済再生担当大臣は現在の専門家会議の廃止を発表した。同日、日本記者クラブで記者会見を開いていた専門家会議の尾身茂副座長はこの件について問われ「知らなかった。」としか答えられず、かなり動揺して気を悪くした様子。
当たり前である。安倍政権はことあるごとに「専門家の意見をきいて・・」と言ってきた。利用するだけ利用して前もって連絡もせず廃止とはそりゃ礼に反するというものである。


専門家会議がなぜ記録を残さなかったのかという理由も明らかになった。毎回会議において、政府と専門家会議の意見が激しく対立し喧々諤々の喧嘩腰の話し合いであったので記録に残すのがはばかられたらしい。
文字の記録はないが録音はあるらしい。ぜひその会議の録音を聞きたいものである。


科学者グループと政治やグループの意見が合うはずがない。今まで、安倍政権は、ほぼまわり中をお友達で固めた忖度関係にあってやりたい放題で自分たちの意見が通らないなどという事は想定外であった。
新しい文化会は、都道府県知事や経済界、労働界、マスコミ関係者などで構成するらしい。
尾身副座長にしてみれば今まで政府には随分気を使ってきたはずである。気の毒という外はない。もう義理立てする必要はないのではないか。ボルトン回顧録のように「専門家会議回顧録」のようなものを出してほしい。

あちこちから批判を受けた西村経済再生相は28日の記者会見で、「専門家会議の皆さんを排除するようにとられたことも反省している」と釈明。「『廃止』という言葉が強すぎた。発展的に移行していく」と語り、「尾身先生とは引き続き二人三脚で歩んでいきたい」と、いまさら遅い言い訳の数々。

騙されてはいけないよ専門家会議の皆さん。