日本の国旗は知っているけれど、日本の国章って何?
オリンピックを見ていて国旗をNETで調べていたら国章というものがペアーになって必ず出てくる。で、日本の国章って一体何かよく知らないことに気づいた。
国章というのは国家を象徴する紋章や徽章のことで、その国独自の風土、歴史、文化などを象徴的にデザインしたものである。それ故、国旗よりも意匠が精密、複雑になっているものが多い。
日本では国章というものは特に定めてはいないが、広義には国旗を含めたものを国章と呼称することもある。
現在では国章として「十六八重表菊(じゅうろくべんやえおもてぎく)」を慣習として用いているが、これは、天皇、上皇、内廷皇族の使用される紋ということになっている。
なぜ菊の花かというと、奈良時代中国大陸から伝えられた菊はその高潔な美が君子に例えられ、梅、竹、蘭とともに四君子と呼ばれ尊ばれたからである。特に鎌倉時代に入って後鳥羽上皇が自らの印として愛用したことに始まり、その後も、天皇たちが菊を自らの印として受け継いだので、菊花紋が天皇家の紋となった。特に2弁の八重菊紋が天皇及び皇室の紋として定着したいった。
十六葉八重表菊の紋の使用は、明治2年の太政官布告のよって制限され、更に、大正15年の皇室儀制令により「十四葉一重裏菊」が皇族の紋章とされた。
その後、パスポートの国章として1926年以降デザイン化した菊の紋章が採用されるようになった。
菊花紋とは別に、3枚の桐の葉の上に中央に7つの桐花を、その左右にそれぞれ5つの桐花を配した図柄の「五七桐花紋(ごひちとうかもん)」という歴史上皇室や政権担当者が使用した紋がある。現在では、内閣総理大臣・日本国政府・内閣府が政府の紋章として使用している。
Wikipediaによると、
「古代中国の思想には、”瑞獣”(ずいじゅう)という概念があり、”瑞獣”とは種別ごとに動物を束ねるとされる長達の中でも、何らかの瑞兆(ずいちょう=吉兆・良い兆しのこと。)として、人間の前に姿を現すとされた、架空の動物のこと。そんな瑞獣のうち、[鳳凰]は霊泉(甘い泉)のみを飲み、120年に一度だけ結実するとされる[竹]の実のみを食料とし、[梧桐](アオギリ)の木にのみ止まるとされることから、桐の木に縁の深い瑞獣とされます。」とある。このように桐の紋も重用されるようになった。
明治以降菊紋の制限が法令化されたことにより、日本政府の紋章として、菊紋に次いで格が高い“五七の桐”が使われるようになったそうである。
戦後は、1947年(昭和22年)に皇室儀制令は廃止されたたが、慣例的に天皇・皇室の紋章として、また国章に準じる紋章として、菊花紋章が用いられ続けている。 これらの国章を勝手に使用したからと言って罰せられることはないが、慣習的に差し控えることになっている。
我が家の紋も父の話によれば400年前から桐紋であると言う。ただ、五七の桐ではなく一つ格落ちの五三の桐(ゴサンノキリ)である。