透かしほおずきに凝って毎日のように作っていた年があった。画像の整理をしていたらその透かしほおずきの画像が出てきてしばし見とれていた。


あの頃は、透かしほおずきなるものを初めて知って感動し、私もぜひ作ってみるのだと毎日頑張ったものである。


漂白剤を入れ過ぎて中の赤い実が溶けてしまったこともあった。出来上がった透かしほおずきも、時間とともにもろくなってしまう。何とかこの壊れそうな繊細さを残したくてデジカメで撮りまくったはずなのに、結局、数点を残して後は削除してしまったようである。


透かしほおずきの背景をあれこれ試して、最終的にドット模様のホログラムで同心円の細かい模様を転写したものを使った。


かなりの量のほおずきを使った。葉脈の赤さを残したのが分かる画像もあったのに、どうして削除してしまったのか悔やまれる。


漂白剤で葉脈の赤さを消すと中の赤い実までなくなってしまう。それはそれでいいのかもしれないが、現在、箱の中に残っている透かしほおずきはすべてこのタイプばかりである。

もう一度写真を撮り直そうかと思っている。

赤い実の亡くなった透かしほおずきを見ていると、何となく秋になるんだなあという感傷がこみあげてくる。