苦戦を強いられているロシアでさえ、国民総動員令を出していない。まして、18~60歳の男性は出国禁止というのはすごいことである。
「国民総動員令」の18~60歳の男性以外も、ゼレンスキー大統領は「望む国民には武器を渡す」としている。すでに3万人を超える女性も戦争に参加していることから、正規軍以外の者も戦闘に参加しているはずである。
ウクライナがソ連から受け継いだ兵力は当初、70 万人にも上ったが、
ウクライナ危機直前の 2013 年時点では、14 万人弱まで削減されていた。
2014 年 2 月、ロシアの侵攻時、テニューフ暫定国防相は、ウクライナ軍の状態について次のように述べている 。
• 陸軍 4 万 1000 人のうち、戦闘準備態勢が整っているのは 6000 人に過ぎない。
• 装甲車両の操縦手のうち、与えられた任務を達成できる水準にあるのは 20% 以下であ
る。
• 戦車の 7 割はソ連時代の T-64 のままであり、旧式化している
• 過去 2 年間、訓練用の燃料の割り当てが行われてこなかった
• 空軍が保有する戦闘用航空機 507 機、攻撃ヘリコプター 121 機のうち、実際に飛行で
きるのは 15% に過ぎない
• 戦闘任務を遂行できるパイロットは全体の 10% 以下である。
• 2013 年におけるパイロットの年間平均飛行時間はわずか 4 時間であった
• 3 月 1 日時点で戦闘任務に投入できる艦艇は、 4 隻のみである。
• 防空部隊において地対空ミサイルの発射訓練が 2001 年から行われておらず、実際に
防空作戦に従事できる人員は全体の 10% 以下である
• S-200V 及び S-300P 防空システムはすでに耐用期限が切れていた。
このような状態だったので2014年のロシアの侵攻に対して、クリミア半島はほぼ無抵抗でロシアに占拠され、東部地域の重要拠点は分離派に占拠されてしまった。

クライナ軍は 2014 年以降、急速な兵力増強と一定の組織改編には成功したものの、装備更新には大きな難点を抱えたままであり、ウクラ
イナ軍の装備の大部分はソ連時代に生産された旧式兵器で占められている 。2015 年には、徴兵制が再開されたが、その規模は最大でも 3 万人台とロシアの侵攻前よりも小規模であった。米欧からのウクライナ向け軍事援助が行われたが、ロシアに対抗できる戦力には到底及ばないものであった。
ウクライナの人口は2021年で約4346万人。18~60歳のウクライナ人男性は1240万人程度。このうち現役兵は18万人を除くと1220万人であるが、全員を徴兵できるわけではないし、兵士として戦闘できるわけでもない。
インフラを維持する技術者や、民間の流通に携わる人たちなど、社会維持に必要な民間人は、除外されるはずであるし、病気や怪我、体格、国外に脱出したなど、様々な理由で軍役に適さない人もいることを考えると兵役につく民間人の数はかなり減る。(3人以上の子供や障害者の扶養者など、特例で出国が認められている。)更に、実際に戦闘で役に立つ兵士は、戦闘経験があるか、十分な訓練を積んだ兵士でなければならない。
そして、最も大切なのが戦闘意欲である。その戦闘意欲が愛国心からの主体的なものでなければならない。

ウクライナ侵攻が始まって以来、戦争映画やドラマをよく見るようになった。
戦場では、生活の価値観が180度反転してしまうのである。殺人が奨励されるのである。怒りと憎しみの負の動機に基づく暴力が肯定されるのである。社会に適応して生きてきた人間がすぐには、こんな状態になれるわけものではない。精神に異常を招く者もいるはずである。
色々考えた挙句、馬鹿な結果にたどり着いてしまった。世界から戦争をなくすには、兵士がいなくなればいいのだ。いくら国のトップが、戦争だと言っても兵士がいなければ、掛け声だけに終わる。・・・ただ、これだと、少数の戦闘員で戦争に勝つことができるので、独裁君主とその取り巻きと優秀な最新兵器があれがいいことになる。・・・いくら考えても堂々巡り。・・・世界平和の教育を世界的に行うことができればいいのかな。
それとも、国連に強制力があればいいのかな。・・・