スギ薬局のトイレへ初めて入ったが、かなり広くて男性用便器も併用されていたが、その他に見たことのない設備があった。そこには「このトイレはオストメイト(人工肛門・人工膀胱)のかたに配慮しています。」と書かれていた。この時初めて、オストメイトという言葉や、その対応のトイレが必要だということも初めて知った。

厚生労働省のサイトによれば、「様々な病気や事故などにより、お腹に排泄のための『ストーマ(人工肛門・
人工膀胱)』を造設した人を『オストメイト』といいます。」とある。


オストメイト対応トイレとは、オストメイトの方が、ストーマ装具や汚れ物を洗うための「 汚物流し 」、汚れた腹部を洗うことができるお湯の出る「シャワー付水栓金具」などを設けたトイレのことである。


オストメイト対応トイレの主な設備
・汚物流し台と付随設備(混合水栓・ペーパーフォルダー・水石鹸入れ)
→腹部の洗浄/ストーマ装具の交換/衣服・使用済みストーマ装具の洗濯
・カウンター
→ストーマ装具・用品などを置くスペース
・各種フック
→小物入れ用・衣服・手荷物用フック
・化粧鏡
→ストーマ装具の装着時に腹部を映す鏡
・汚物入れBOX(足踏み開閉式)
→使用済みストーマ装具の廃棄など
・収納式着替え台
→服の着替え用


この他にもオストメイト対応のトイレ設備はいろいろある。オストメイトの方のトイレはご自分一人でされるので手助けは不必要だということである。

いままでトイレがかなり広くて色んな設備がある場合、このオストメイト対応のトイレの設備だったことに気が付かなかったように思う。


オストメイトの人口はおよそ20万人で、男女比はおよそ6対4、平均年齢は70歳代ということである。
駅や病院などの公共機関でオストメイトのための設備があるトイレにはオストメイトマークが付いている。

私の母は、洋裁店をしていたが、ハンディを持った人のための洋服をうまく作るので評判だった。その中でも人工膀胱や人工肛門を持った人のためのスカートやズボンを見た目にそれと分からないように作るのを得意としていて、よくその話を聞いたことがあったが、現代の様な水洗設備のなった時代にはトイレでの処置は一体どうしていたのかなと思ってしまう。