濁流を水墨で描いてみた。
地球温暖化のせいか、大雨が降って河川が今にも溢れそうなぐらい水かさが増え、濁流が渦巻いて流れていくのを見ると恐ろしくなる。
こんな激流を墨で描いてみようと思い立ち、墨と紙と筆を用意してあれこれ試行錯誤。なかなか一気に描けない。
そこでふと思いついたのが、一筆蛇を描く時の技法で試してみた。これなら何となくいけるという手ごたえを感じた。
筆の勢いで乱れた波がしらを描く。
岸壁にあたっては砕ける濁流を描く。筆がもう少しどうにかならないか。
安威川の流れを見つめていてると水の流れは生きているように感じる。
何度も繰り返し描く。手と筆が一体になる感覚がしないと思ったようには描けない。
来年の干支は龍である。一筆蛇と一筆竜の技法は似ていそうで、実際は少し違う。
この波は、一筆蛇の技法で描く必要がある。ここんところ長い間一筆蛇や一筆蛇を描いてないので、毎日手慣らしをしなくてはならない。