コストコへは、安いガソリンを入れに行くついでに買い物もするようにしている。
いつもパンを買うので、それにつけるバターやチーズをよく買うが、羊のチーズは初めてである。

フェタチーズは、羊や山羊の放牧が盛んなギリシャで生まれた羊のチーズで、アテネの羊飼いが作り始めたという。

原料乳は主に羊のミルクで、最大30%まで山羊のミルクを加えることが可能。羊乳の比率が高いほどリッチでクリーミーな味わいで、山羊乳を加えることで酸味や軽やかさが増す。


フェタは、イタリア語で「スライス」を意味する「Fetta」に由来する。これは、フェタを塩漬けする際に生地をスライスすることから来ていると言われている。フェタという名称が広まったのは19世紀以降で、それまではフレッシュを意味する「Prosphatos」と呼ばれていた。

1898年までフェタは地元で消費されていたが、シロス島で初めて商品化され海外に輸出されるようになった。
2002年にフェタがPDOに認定されたことにより、現在はギリシャ産以外の商品にフェタ(Feta)の名称を使うことは禁止されている。


フェタチーズの特徴は、ポロポロとした木綿豆腐のような組織でである。

ギリシャ人にとっては各家庭で作っていた漬物のような常備食品で、春に作ってフレッシュなまま食べ、残りは塩漬けにして保存するため、食べる前には塩抜きをするのが普通である。

フェタは、塩抜きすると劣化が早まるので、塩抜きは、使う量をカットしてから、その都度行うようにする。


塩抜きは、使用する量を切り分け、容器に薄い塩水(1.5%程度)を入れ、一晩冷蔵庫で寝かせる。時間がない場合は、ぬるま湯か牛乳に漬ける。

薄く正方形にスライスして食べる。ハーブサラダやオープンサンドに良く合う。

このフェタチーズをコストコで売っているベーグルにトマトの薄切りと一緒に挟んで食べると実に美味しい。くせになりそう。