何によらず、頭の中でイメージしてすごくいいと思っても、実際にイメージ通りのものが作れるかというと、ほとんどの場合似て非なるものができる。


LOOKの青い宝石の外箱をラインストーンでデコレイトすると、きっとキラキラのブルーの宝石箱ができると思った。


早速、近所の100均フレッツに言って探すことにした。ところがフレッツは店をたたむということで一掃セールをやっていたが遅かったのでほとんどの棚は空っぽであった。ラインストーンはまだ少し残っていたが、ブルー系統は売り切れでかろうじて残っていたのはこの大きなラインストーン1袋であった。何とかなるだろうと思ってこれだけを買って帰る。


並べてみるが、同じブルーが少なくて思い通りにいかない。


紫やグリーンを使わないと個数が足りない。


円形になるように並べ直すと、ややましになったが、何かごちゃごちゃしてこれなら何もしない方がよかった様な気もする。100均にはこれ1袋しかなかったので同系統のブルーを増やすこともできない。


紫が統一感を乱しているかもしれないので、紫をとって色の統一をはかる。
これで少しはましになった。

頭の中でイメージするのと実際にやってみることとは大きな違いである。こんな簡単なことでも立ち往生してしまう。

クリエイティブとか自己表現と一口に言うが、頭の中で余程はっきりとイメージしておかないと具体的に再現することは難しい。ただ、やっているうちに思いもつかない効果が出てきて連鎖的にイメージ以上のものが出来上がることもあるが、こういうことを続けて成功させるには、余程の才能と経験がなければできない。

才能というのは、小さい時、教えられないのに繰り返しやり続けた一人遊びのようなもので、その延長線上にあって何時も息をするように楽に集中できることではないかなと思う。この楽しいことを大人になって仕事にすると、それはそれで大変である。自分の意志とは違った条件を押し付けられることになるからである。それらの問題や挫折をも乗り越えていくのは、才能とは別の脳力ではないかと思う。

長年クリエイティブな仕事をしてきて、色んなことがあったが、自由なのが一番だとしみじみ思う。