半額特売になった新高梨(にいたかなし)は、最高の美味しさだった。
10月の中頃まで1個500円前後で売られていた大きな新高梨が、10月に入ってから半額になったので息子は喜んで買って帰ってきた。
今までも新高梨を食べていたが、シャリシャリかがりがりか分からない感じで糖度もそれほどでもなかったので、残り物で値下げされた梨にあまり期待はしなかった。
買ってきた新高梨は、「シャキシャキっとした歯ごたえに、芳醇な香り、甘い果汁が魅力。 高知県を代表する梨」だそうである。
新高梨は新潟県の「天の川」梨と 高知県の「今村秋」梨 神奈川県の「長十郎」梨とを交配して、大正4年に誕生した。 2010年まで、高知県の「今村梨」との交配で生まれたと思われていた為、新潟の「新」と高知の「高」を取って新高梨と命名された。
大きさは梨の中でも最大で、直径約14cm重さは約800g〜1500gとかなりジャンボサイズになる。 今まで食べた経験から言うと大型梨は、ほとんど味もおおざっぱな感じであった。
ぶつぶつ言いながら皮を剥いて食べた新高梨は、驚くほどおいしかった。
シャキシャキ感は余りないが、洋ナシのように甘くて香りもよく甘く今までの大型梨とは群を抜いていた。
洋ナシは追熟させることができるが、和梨は追熟しない。和梨は樹の上で熟したものが一番おいしいということである。
きっとこの梨は、樹で完熟したものを収穫されたものに違いない。(ただ長持ちはしない)
熟していない和梨をいくら待っても甘くはならない。ただ古くなるだけである。スーパーなどで並んでいる梨は、完熟する前、青いうちに収穫されており、(流通の関係で、青いものでないと日持ちしない)どんなに待ってもそれ以上には甘くはならない。それどころか時間が経つにつれ梨独特の「シャリ感」がどんどん失われてしまう。今まではきっとこんな大型梨を食べていたのだと思う。
追熟しない果物には要注意である。パイナップル、りんご、イチゴ、ぶどう、スイカ、和梨、ビワ、イチジク、サクランボなどは追熟しない果物類である。