督戦隊は、逃亡を図る自軍の兵士を「射殺する」と脅し、無理やり戦闘を続行させる特別な軍事部隊である。
督戦隊は旧ソ連にも存在したとされ、過去にもロシア軍が軍事紛争の際に使ったことがある。ウクライナ侵攻でも、ロシアの将軍たちは兵士に陣地を死守させるため、自軍の逃亡兵を攻撃できるようにするためにこの部隊を採用したということである。督戦隊は、戦線の後方に展開し、自軍兵士の敵前逃亡阻止等の任に就く部隊である。
督戦隊について調べてみると、
『督戦隊は様々な国家の軍内部に設立され、すでに古代には、危機的な状況下において(死刑も含めた)懲罰を遂行すべく、特殊に訓練された軍人たちや特殊部隊において始まっていた。 きわめて有名なものとしては、労農赤軍におけるトロツキーの「阻止部隊」(督戦隊)、ソ連軍におけるNKVD部隊(国境警備隊、国内軍など)、中国軍の督戦隊(第19路軍、国府軍第36師212団督戦隊など)が挙げられる。退路を断って攻撃を行うアイディアは、すでにレーニン時代に存在していた
逃亡等が発生しやすい士気の低い兵士が存在する軍隊では必要となるものの、この任務のみを行う部隊は基本的にあまり例を見ない。
この部隊が活動する状況としては以下のとおりである。
・強制徴募により充当したり懲罰部隊など、士気の低い部隊
・傭兵や異民族など、忠誠心が低く裏切りが予測される部隊
・負け戦が確定している戦闘など、状況が圧倒的不利な状態
などがあげられる。
戦場から逃走した脱走兵、臆病者、パニック扇動者の摘発のため精査する。
暴き出されたすべての脱走兵はただちに逮捕され、軍事法廷へ引き渡すため審問が執り行われる。審問は、12時間の期限で完了するものとする。』
ということである。

しかし、敵を殺せと命令されて、抵抗なく殺せる人は100人中1人しかいないという事で、あとは何らかの抵抗や拒否反応を示すという。
人殺しを強要する徴兵制度は、廃止すべきである。招集兵の大部分が精神的におかしくなると言うのに、後方から督戦隊が見張るという戦争というのは一体何なのか。誰のために必要なのか。ほとんどの場合、支配者にとっての戦争である。

第二次世界大戦で戦った米兵の4分の1が尿失禁の経験があると認め、12.5%は大失禁を経験したと認めている」ということである。
また、第一次世界大戦・第二次世界大戦・朝鮮戦争に従軍したアメリカの兵士の場合には、「戦闘中に命を落とした兵士よりも、精神を病んで戦線から離脱した兵士の数のほうが多い」そうである。
第二次世界大戦の時には、兵士の発砲率は10-15%でしたから、多くの兵士は「人を殺したくなかった」ということになる。
兵士は、相手を殺せない」と言うのだ。何と8割の兵士が、相手に銃口さえ向けられないという。銃を発砲する際も、威嚇行為程度にしか使用していない兵士がほとんどだということである。
「精神的衰弱によってアメリカ軍は50万4000人の兵士を失った」と言われているが、「失った」というのは、「戦列を離れた」という意味である。

兵士にとっては、敵兵と戦うにあたって自分のやったことを合理化して正当化することが自分の精神的健康のために絶対必要なのである。
社会心理学では兵士の士気を動機づけ(motivation)という用語で捉えている。動機づけは特定の方向に向かって行動を形成し、それを持続させる過程であり、個人の欲求によって強化される場合もあれば、外部環境からの働きかけで強化される場合もある。
現代では軍事心理学が発達して、事前に兵士たちに心の準備をさせている。

世界一愛国心の低い日本の若者には、この心理学の応用はどの程度功を奏するのだろうか。
徴兵制が採用されると、ウクライナでもロシアでも多くの男性が国外へ逃亡した。
戦争が始まってから不満を言っても遅いのである。まだ平和な時から反戦を訴え続けなければ、平和というものは維持できないのである。