息子は緑色のカメムシのニオイが大嫌いである。洗濯物にカメムシの匂いがすると、すべての洗濯物を2回あらうほどである。カメムシが部屋に入ってくると目の色を変えてプロパノールのブレーキクリーナーを吹きかけて即死させる。プロパノールを吹きかけるとカメムシは即死するのでくさいにおいを出す暇がないのである。

洗濯物干し場を防虫ネットで覆っただけではカメムシは隙間からいくらでも入ってきて洗濯ものにしがみつく。
隙間を作らないために、息子は孤軍奮闘したのである。2週間ぐらい毎日何やら日曜大工の店から買ってきては、コンコンごそごそやっていた。

見に来いというのでしぶしぶ見に行く。
防虫ネットの継ぎ目をインシュロックで塞いで隙間をなくす。このインシュロックも足りないと言っては買い足すために店やを何往復かしていた。

ベランダの回りもクリップで止めてある。

防虫ネットの裾は、大きなペットボトルに水を入れたもので風で持ち上がらないようにしてある。端っこにはコンクリートのブロックを置いてある。

ベランダの鉄骨と防虫網の境も両面テープとクリップ留で完全に密着させて風邪では飛ばないようにしてある。

波板と鉄骨の隙間は、隙間を埋めるパテで充填してある。これがなかなか大変だったようで2~3日かかっていた。

ベランダの端っこの鉄骨と防虫網をつけるためにアルミの接着テープを使ったが、これをつけるために脚立に上って作業していて落っこちそうになった。もう少しで3階から7メートル下の家と家の隙間へ落っこちそうになったが、何とか踏ん張って危機を逃れたという事である。もう少しで、わが息子はカメムシとの戦いに敗れ儚くなりかけた。
出来上がると私に見に来いとやかましく言うので、見に行ってみたらこの通りの力作に感心したというか呆れたというか、兎に角、カメムシをどれほど息子が忌み嫌っていたかがよく理解できた。