dungeon(ダンジョン)・地下迷宮世界を描く。

「dungeon」は、本来、地下にあるくらい牢獄を意味するが、ファンタジー系のアニメやゲームの分野では、迷路のような地下構造物や地下社会を意味する。後者のダンジョンは、強く心を引き付けるものがあり、私なりに想像したダンジョンを描いてみた。

初めは漠然とした地中にあるアリの巣のようなものをイメージしたが、あれこれ考えているうちに元は地上にある蟻塚のような巨大な構造物が、地殻の変化によって地中に埋もれてしまい、巨大なダンジョンになっていくということにして、それを水墨画で描くことにした。

地中深くに埋もれた構造物は、やがて入り口が掘り起こされていく。地中は真っ暗だと思ってしまいがちであるが、ヒカリゴケや夜光虫が大量に繁殖していて、幻想的な光を漂わせている。

複雑に組み重なった迷宮のような世界は、冒険の対象となっていく。一つの冒険は一つのお話となって人から人へと語り継がれていった。ダンジョンへ入って行ってそこから出られなくなった人たちは、更に掘り進んで村や町を作っていったのである。人という種は本当に適応力の高い生命体である。

歳月と共に、深い地域はいくつもの迷宮伝説を生み、下へ下へと世界は広がっていく。地上近くの風化した複雑な入り組んだ地域は、古代の町の様相を呈し、人々の想像をさらに刺激した。何世紀もの間にダンジョンは、もう一つの世界になっていった。

太陽の光が届かない世界、酸素が薄い世界、そこに生きる人類の姿は一体どのような姿で、どのような文化を築いていったのであろうか。

私の想像の世界では人々は真っ白で部分的には七色に光っていて、酸素が少ないせいで身長はかなり低い。会話は超音波を使って話し、主食は地下に生える多種多様な発光性のキノコ類である。その他には、地中の雑多な夜行虫である。衣服は織物ではなく、菌類で出来た銀白色の湯葉のようなもので体にぴったりフィットしている。髪の毛は真っ白に光り体を包み込むほど長い。暗い地中で目はよく発達していてかなり大きい。

ダンジョンから出るには、元の地上の入り口からではなく、ほとんどは海や川に面した水中から出ていく。その姿にビックリした地上の人間は、うわさ話に尾ひれがついて、アマビエや人魚などに変化していったものと思われる。

現在でも生き残っているダンジョンは深い海の底にある。もはや我々地上人の想像の及ばない世界である。深海の人魚たちは、ダンジョンで生き残った人類だったのである。人魚に進化していった深海人たちは肺呼吸とエラ呼吸によって、どのような深海でも泳ぐことを可能にしたが、足が退化して地上を歩くことはペンギン位であった。今では水圧の調節も自由自在であるし、体の色調も保護色に変化させることができる。ただ近年、問題なのは地上の人類がこの美しい地球という星を破壊し始めたことである。

【一体話をどこにつなげればいいのか分からなくなってきた。しばしの時間猶予を。】