倉庫から溢れた作品と額

倉庫からあふれた額と作品が、アトリエや作業室や机の下にひしめいている。１８年前にアトリエを作ったときは、「これで一生大丈夫。」と、確信したはずだったのに、何と早くもパンクしてしまうとは情けないことよ。

空箱という物が無い。必ず何か入っているのだが、箱書き通りの物が入っているとは限らない。何時の間にか、あれを出してこれを入れてを繰り返しているうちに、記憶能力も低下し、最早箱の中身を知るものは、この世には居なくなってしまったのである。まこと、「忘却とは忘れ去ることなり。」

何とかこれ以上作品を増やさないために、色紙なんかは、裏表に描くようになったが、何とも哀しい限りである。

地震になったら、きっと頭の上に落ちてくるに違いない。恐ろしい。

今度作る倉庫は、我が人生最後になるはず。ひょっとすると作品の大型棺になるやも知れず、余程計画的に作らねばならないと覚悟はしたものの、実際は悲惨な状況に突進していくことになるのである。カテゴリーに、特に【建築】という部門を設けたのには、２０１０年から現在に至るまでの悲惨な建築トラブルの数々を自戒の念を込め、又、社会に対して警鐘を鳴らすためにも記録しておこうと思ったからである。