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この作品は、直線と斑点で構成されていて、見る人によって、山にも河にも街にも、公園にも見える。
抽象画は描く方も見る方にも想像する自由がある。抽象画は分からないという人は、決して想像力の貧困というわけではない。
言葉で解かろうとするからである。ダイレクトに視覚を通して心に届けばいいのである。温かいとか涼しいとか悲しいとか楽しいとか、その他色々。
気分や気持ちや感動や象徴や驚きや何でもいい。規則も基準もない。自分の感性や体験だけが拠り所となる。千差万別。気にすることはない。評論家なんかに振り回されてはならない。大半が詐欺師ペテン師であるかもしれないと思ってもいい。自分自身を開放したいのに、ひと目ばかりを気にしていたのでは、余計にストレスを蓄積してしまう。

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上の作品は、身の回りの有り合わせで創ったもの。色と形との調和を少し考えれば様になる。どうしても何も思い描くことが出来なければ、こんなハデハデな模様の服を一度着てみたいというだけでもいい。スマホでとった写真を参考にするのもいい。まあなんでもいいのでまずは手を動かして作ってみること。

世の中は、思うようにならないことばかり。せめて、自分の思いを自由に撒き散らしてもいいのではないか。世の中には蓼食う虫も好き好きで世界に一人ぐらいは共感してくれる人がいるかもしれないなどと、妙な期待も捨てる。バッサリ捨てる。そこで抽象画を作ってみる。

抽象画を見る側に回って考えてみる。自由であることに人は慣れていない。社会に適応するために色んな自由を捨ててきた。「だって、皆んな言ってるから・・・」という理由で自由に感じようとすることさえ放棄する。遂には、何が好きなのか分からなくなる。ここにつけ込むのが、権威であり、評論家である。「私の言うことが正しい。なぜなら、あなた達は、何もわからないし、何も知らないが、私は専門家であるから。貴方たちの代わりに私がやってあげる。そうすれば楽ですよ。」と、まあこんなところかな。

抽象画を禁じた国家を考えて見れば良い。ナチス・ドイツであり、共産圏の国々であった。抽象画は、自由の踏み絵かも知れない。

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