自立の第一歩は料理・「ロマネスコとエビの炒め物」を作ってみる。
得意なお客様料理のレシピを増やしていくことは、人との架け橋を増やすことだと思っている。仕事に行き詰まっている方、家庭に居場所のないおじさん方に捧げる一品料理。「ロマネスコとエビの炒め物」。これを基本に色んなアレンジや工夫を加えられるかが、頭の使い所。
カリフラワーもいいが、最近はロマネスコがよく売られている。大きめのロマネスコを買うと2~3回に分けて使える。ロマネスコは淡いグリーンが料理によく合う。一度茹でておくと日持ちが良くなるので、買ってきたらすぐに4等分して火を通しておく。
料理は味(塩加減・火加減)と香りと彩り(赤・黄・緑)である。グリーンには赤がよく似合う。赤といえばエビ。一人2匹。エビがない時はお肉類(鶏、豚、牛)を使えば良い。赤色はトマトか赤ピーマンを加えることで補いが着く。ただ今回は包丁が上手く使えない人でも作れることに重点を置いている。
ささみ自体は淡白なのでエビと一緒に炒めると美味しくなる。
ささみは、熱湯に入れて再度沸騰したら火を切りそのまま鍋の蓋をして余熱で蒸らすと肉質が固くならない。
失敗のない炒め物は、生で食べられないものは先に火を通しておくことである。なれると直接料理すればよいがその時も、炒める順番と量をよく考えるように。
ささみは、斜めの削ぎきりにしておく。素材をどのぐらいの大きさに切るかというと、メインになるものの大きさに揃えれば無難である。今回は、エビの大きさを基準にしているので、一番大きいのがエビでその他はそれ以下の大きさではあるが、形はエビの形に準じること。それ故、タケノコもロマネスコも縦斬りにしてある。
一番先にフライパンにオリーブ油を引いてエビを焼く。ニンニクの好きな人はオリーブオイルと一緒に炒める。
この時に、塩コショウやハーブ類を入れる。塩の量はひかえ気味に。後で減らすことは出来ないから注意を。
エビに火が通ったら、ささみ、湯でタケノコロマネスコを加えてさっと炒める。
味付けはこれ。スパゲッティ用の辛子明太子。1人前を仕上げに入れる。
最後に味見を。塩加減をみる。この最後の味見をしないとすべての努力は報われない。かなりのボリュームで、カロリーも高いし食べごたえもある男性向きの料理。女性ならこの半量でOK。カロリーを減らしたい時は、油を止めてフライパンで蒸し焼きにすれば良い。
女性であれ男性であれ、料理が作れるということは自立の一つの要素である。料理ができない人は自立できていない。女性が仕事を持つのが当たり前の社会になってくれば、専業主婦なんて言う贅沢な身分は存在しないのであるから、勿論男性も家事全般こなせるようにならねばならない。そう思って私は、夫と息子二人には家事を仕込んだ。その結果、家事が出来るということは、単にそれだけではなく仕事との面での基本になっているということがわかった。特に料理は総合能力が問われる。段取り良く作らねば一汁三菜は1時間では作れない。料理を作り終わった時に、台所がも片付いていないと落ち着いて食事できない。一体料理はどこから何処迄が家庭の料理かというと、食材の購入(経済的であること)から、冷蔵庫の管理、ゴミの処理までを含むのである。男の料理と称して高価な材料を買い込み、後始末もしないのは、単に己の馬鹿さ加減を見せびらかしているようなものである。あと、掃除と洗濯が加われば家事全般となる。衣食住に渡ってマスターできれば、なんとか一人暮らしが出来るようになれるし結婚もできるし、家庭での居場所もできるようになるというものである。