文旦の分厚い皮から苦くないブンタンピールを作る秘訣
毎年、土佐文旦を送ってくれる友だちがいる。それも最上級の文旦である。
文旦の皮は分厚い。特に白い綿の部分も入れると1センチを超える。いままで2度ほどブンタンピールに挑戦して失敗。
兎に角、苦味と渋みが抜けないのである。今年は3度めの正直で成功した。忘れないうちにブログに記録しておく。
皮を食べるのであるから、皮についているワックスを取り除く。熱湯をそそぎながらたわしで擦り、アルコールを付けた布でさらに磨く。
綿の部分まで食べることを前提にする。このように皮を切り取る。
一晩、水に付ける。この水を舐めると苦味が分かる。皮をよく絞って水を切る。
水を入れて火にかけ、ホワイトリカーを半カップぐらい入れて沸騰させる。黄色い水が出る。この水を舐めてみる。ものすごく苦い。茹で汁を捨てて水洗い。よく絞って水洗い。再び、同じことを更に2度繰り返す。最後に水だけで煮こぼしをやる。この時点で、皮を少し食べてみる。これで未だ苦ければ諦めて捨てる。特に苦いブンタンに当たったと諦めることである。
この状態になるまでが大変。砂糖を入れて煮詰める前に、皮を食べて苦くてまずいのなら、この時点でスッパリ廃棄。
【苦くないブンタンピールの作り方】
1・一晩革を水につける。
2・ホワイトリカーを100CC入れて煮こぼすこと3回。毎回よく水を絞って水洗いのこと。
3・最後に水洗い。
4・粉寒天4グラムを水200CCでよく溶かして、100CCぐらいに煮詰める。そこへグラニュー糖を加熱しながら解けなくなるまで加える。
5・1センチぐらいに切った文旦の皮を加えて弱火で煮詰める。
6・泡が立ってきてお鍋の縁に砂糖が白く結晶すれば火から下ろす。
7・冷めないうちに、離型紙の上に並べて乾燥させる。1日ぐらいでで砂糖が再結晶し始める前に、1つずつグラニュー糖の上で砂糖を絡めてお皿の上に並べる。
8・季節や湿度にもよるが、まわりが固まり硬くなって砂糖が剥がれなくなれば出来上がり。
9・器に入れても1日ぐらいはフタをしないほうが良い。
文旦ピールというよりは琥珀糖の作り方の応用である。まわりにサトウが再結晶するまで乾燥させても良いが、あのジャリジャリの触感は減る。
慣れると手際良くテレビを見ながらでも、友達とおしゃべりしながらでもやれる。
今回はザラメを使ったので、かなり茶色いが、グラニュー糖を使えばもっと文旦ぽくなる。上の写真のは文旦半個分であるから、1個分だとこの倍の量になる。寒天が入っているので、白い綿の部分の煮崩れが起きにくいのと、水分を長く保持するのでかなりの期間柔らかくいただける。ガリガリの硬いピールはまずい。自家製ピールの良さを出すために孤軍奮闘しのであった。