お盆になると、亡くなった人の霊が戻ってくるので、足元を照らさなければならない。そこででろうそくを灯したり、火を炊いたりする。
死者の日である。欧米で言う所のハロウィンとよく似ている。
お盆の時期は8月1日(八朔)から24日までとされ、八朔の日には地獄の釜の蓋が開きご先祖様も戻ってくるが、悪鬼も跋扈する。


火葬の習慣がある日本では骸骨を祀る習慣はない。その代わりに位牌というものがある。死者はこの位牌をあの世とこの世とのドアにしている。迎え火と送り火があるのもそのためである。一般には、13日に迎え火、16日に送り火をともす。その間親戚が集まってわいわいがやがや故人を偲ぶ。しかし、一人ぼっちの人はどうするのかな。あの世へ行っても、お盆には帰ってこられるのかな。・・・・


いや、一人ぼっちの人も、地獄の釜が開いたら、みんなと一緒になってどーっと出てくるに違いない。お墓も位牌もなくても地球の夜は明るい。特に、宇宙から見る日本列島は夜でもものすごく明るい。お盆は霊魂だらけであろう。なにしろ、人類始まって以来の人口を考えると莫大な人数になるはずである。行くところがなければ、盆踊りや夜店もあるしお祭りもある。あれこれ、考えているとわけが判らなくなる。


そこで具体的にお盆を整理する。お盆は自分が会ったことのある人に限ることにする。位牌というものはあまりピンとこないので、一人ずつの霊魂さんをレジンで作る。お盆以外の日は位牌の後ろに隠しておく。お盆になると位牌の前に置く。お供えも決まりきった約束事ではなく、家族と一緒に食べるものにする。あるいは、ミニチュアのレプリカなんかもいいかもしれない。だいたい信仰心もない人間にとって宗派なんてものに何の意味があるのか。お経はテープで流すか自分で読む。その内、アノ鬱陶しい仏壇の大改造をしようと思っている。そのためにレジンでいろんなパーツを作っている。きっとあの世から父は怒り狂っていることだろう。しかし、その父にしたところで、末っ子だったためにご先祖様の概念が欠如していた。仏壇はひたすら先になくなった母とその後の自分のためだけのものに過ぎなかった。私の子供の代になればきっと無用の長物に成り果てるだろう。それならば、仏壇をアート作品にリフォームするのもいいアイデアかもしれない。未だ見ぬ孫のために始めたこのブログではあるが、具体物として仏壇アートを残すのも一考に値する。

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