閉ざされた鬱な家に住む人の心は脳に原因がある。
鬱になると、心がひたすら自分の方に向き、未来は閉ざされ、時間軸は過去の方向に向いてしまう。外界に背を向け、自分の殻の中に閉じこもる。思考は全てマイナス方向、否定的・悲観的になってしまう。そんな状態を家に例えて描いてみた。窓も戸口もない閉ざされた家。今にも自分の重さで崩壊しそうな状態。
何かのきっかけか、状況の積み重なりか、人によって様々ではあるが、心身共にすり減って崩壊するのを防ぐためにひたすら休憩しょうとして閉じこもる。
今では、全ては脳の問題として扱われている。原因は全て脳にあるというのである。適切な投薬で数ヶ月以内に元の生活に戻れるという。一に投薬、二に睡眠。
この投薬について書かれた本があるがあるが、もしこれが事実なら、一に名医、二に睡眠かな。
【参考図書】
「心の病」の嘘と真実(大塚昭彦・森本志保著)幻冬舎
脳に薬が適切に届くと、閉じられた心の家は、窓らしきものや戸口らしきものの形が見えてくる。
この状態で無理をして開かない扉を無理やりこじ開けてはいけない。脳の疲労はそうやすやすとは回復しない。ストレスに弱い脳と強い脳があるという。ストレスに弱い脳を持っている人は、そのことをよく自覚して生活し、仕事をしなければならない。自分の脳の特質を正しく認識するってかなり難問ではないか。一人では無理なので、カウンセラーや良き友人、話を聞いてくれる身内を持っていなければならない。人は孤独では生きられないということ。どうしても話し相手がいない人は、愚痴日記をつけたりブログに書きなぐるのもいい(勿論、自分のブログに)。文章が書けなければ、単語でも絵でも良い。毒を吐き出すのである。体の毒には、長風呂が良い。
やがて心の家の状態に変化が現れる。窓らしきものやドアらしきものがはっきり見えてきて意識が外界に向いてくる。この時期になると漫画を見たり映画を集中して見れるようになって、泣いたり笑ったりも少し出来るようになる。涙とともにストレスは流れていくし、笑顔はストレスを吹き飛ばす。
心の鍛え方としては一日一回は声を出してワッハッハと大口を開けて笑う習慣をつけると良いと言われる。勿論悲しい時はワーワー声を上げて泣く。腹が立ったら、枕を殴りながら大声で罵倒する。
これを人前でやれば引かれてしまうのでくれぐれも注意。
ここに至るまでには、太陽と仲良くすることである。太陽とともに目を開け、日中には日光浴、太陽が沈めば目を閉じる生活が、心の家のリフォームに一役買ってくれるはず。『手のひらを太陽に』という歌があるように、太陽を感じるのは目ではなく肌である。すっぽんぽん(あくまでも自宅で、かつ部分的に)の太陽浴は心を鍛えてくれる。この間、無理なダイエットや禁煙するような必要はない。寝具も太陽に当てる。雨の日は室内を思いっきり明るくする。
後は、窓を開いて外界を眺め、ドアに取っ手を付けて散歩に出てみるとほぼ大丈夫。
薬と太陽の二人三脚。
鬱な時はこの絵を見て、今、自分はどの状態かなと客観視しようと思っている。ただ、生活できないくらいのうつや抗うつ剤を飲まなくてはならないほどのうつ状態には至ったことはない。しかし、気分がドーンと落ち込む時は時々ある。浮上するために自分なりにあれこれあがいてみるが、やはり一番は太陽である。二番めは美味しいものを作って食べる。三番目は長風呂。最後に愚痴る(カタルシス)。この間、猫の写真を見たり猫の絵を描く。心にピッタリする映画を見る。嫌なものから距離を取る工夫と決心。・・・だいたいこれで今まで生き延びてきた。