お店の縁起担ぎグッズは効果があるのか。
店頭には色んな縁起担ぎのインテリアグッズが飾ってある。店内にもあるが今回は店頭のみの限った。
招き猫に始まって、えべっさんの熊手やお正月に買った破魔矢等色々あるが、これらのおまじないグッズは果たして効果はあるのか。単なる自己満足と言うか自己暗示の部類のような気もするが、経営者が頑張ろうという気になるのならそれだけでもいいかなとも思って眺めていた。
そこで近所の店頭の縁起担ぎの置物を見直してみることにした。これは呉服屋さんのお多福人形。この呉服屋さん、不況にもかかわらず頑張っている。通りに面したウインドウの飾り付けに合わせてインテリアグッズも変わるが、このお多福さんだけはいつも「いらっしゃい」をしている。京都のメーカーが次々と仕事場を畳んでいるのに、街の小さな呉服屋さんの店がいつまでも続いているのが不思議である。利益率の問題なのか。
「他を抜く」と言って縁起を担ぐ狸の置物は分かるが、わからないのがこの飲み屋のこの首。意味不明。
この人形は、飲み屋さんのウインドウに飾られている。
こちらはオカメさんの人形で、「まあ、いっぱい。」と言って徳利を差し出している。かなり年季の入った人形である。
もう一方の人形はひょっとこのお客さん。なんだかこんな俳優がいたような。
このお店は、鳴かず飛ばずで常連さんだけで保っている。効果はあるような気もする。
福にかけて「フクロウ」は人気のある置物。このお店は、近所ではなく京都にある。京都のお店は、余り品の悪いものは置かない。すべて控え目である。自宅を店にしているところが多く家賃がいらないのでガツガツしたところがない。
これは大きな木彫りのフクロウ。不動産屋さんの店頭に飾られている。この不動産屋はあちこちに支店を出して手広くやっている。このフクロウのおかげかも。しかし、同じフクロウを飾ってあったクリ‐ニング店は去年潰れてしまった。ご利益はなかったようである。
私が思うに、栄える店と栄えない店の差は、店主の笑顔と良心的な販売態度であって、ご利益グッズはかえって野暮ったい感じがしないでもない。同じ飾るのであればユーモアのセンスのあるものがいい。
近頃、おしゃれなインテリアの店が増えてきたが、敷居が高すぎるほど気取ったインテリアの店でも何気なく飾ってある置物のユーモアセンスがあれば客は入ってみようと思うものである。
他にも色々あったが、傾きかけたお店の置物を撮るのは何となく憚られた。