夕食を食べ終わって何気なく窓の方を見てみると、暗くなりかけた夕焼けの空が赤紫になって異様な風景に当たり一面を染めていた。なぜもっと早く気が付かなかったのかと後悔しつつカメラを持って家から走り出た。

西の空は不気味なほど異様な赤紫である。街中が赤紫に染まっている。いま7時ぐらいだから30分ぐらい前までは一体どんな感じの空だったのか。早く撮らないとこの時間帯のトワイライトはあっという間に消えていく。

走りながら、電柱が並んでいるお気に入りの場所へ急ぐ。空が一瞬茜色に輝く。

20~30枚悖ることができて一息ついてこんな夕焼けになる条件というのは一体何なのかと考えてみる。

以前もこんな夕焼けがあったのを思い出す。当たり一面が赤く染まり、思いようによってはは不気味にさえ見えて、何か悪い事の予兆かと思えてくる。

当たり一面に赤色が散乱している。少し東の空にはぼーっと霞んだ月が出ていた。

あっという間に周りが暗くなってくる。街なかに暮らしていて空を撮ろうとすると、電信柱や電線に邪魔にされて初めの頃は電柱さえなければと思っていたが、今では空と電柱はセットになって仲良く写真に収まっている。この頃では空より電柱が主体になってしまっていることすらあるが、今日は、電柱と空が仲良く調和して一種独特の雰囲気を作り出していた。

30分で不気味な茜色は消滅。写真を撮りながらずいぶん遠くまで来たもんだ。帰りながらこの夕焼けについてあれこれ考える。

この夕焼けの原因がなんだか少しずつ分かってきた。ここのところ暑い晴れた日が続き、テレビでは連日熱中症のニュースをやっている。例年になく高温の天気の日が続いたのである。チリなどの微粒子がいっぱい大気中に漂い、更に気温が高いので湿度も高く水蒸気が充満して、波長の長い赤い色が強く見えるようになったのであろう。綺麗な夕焼けは大雨が降った明くる日が多く、温度差のある日が特に美しいと漠然と思っていたが、夕焼けにも種類があって、それぞれに条件が異なっているのだと今日初めてよく解った。

因みに、ブログを書くのは当日ではあっても、ネットに上げるのは夜中すぎになる事が多い。