エイのヒレが結構安く売り出されていたので買って帰る。


原産国がタイ、又はベトナムというのがよく理解できない。タイ産とベトナム産が混じっているということか。


袋から出してじっと見ていると、エイもサメと同じ軟骨魚類なんだから、水で戻してダシでゆっくり煮詰めればフカヒレになるのではないかと思えてくる。ウィキペディアを見るとエイヒレは代用フカヒレとなりうると書かれてあるではないか。ダメ元で実験してみることにした。


エイのヒレを水で戻す。


昆布と鰹の出汁でゆっくり煮る。日本酒と薄口醤油も加える。


3時間ぐらいでもなかなか柔らかくはならない。


少し食べてみるとボソボソしている。


更に煮込む。


ガスストーブの上に置いてゆっくり加熱する。


あくる日も煮込む。試食してみるが何も変わらないので、これ以上煮詰めても無駄のようである。20時間以上火にかけていたことになる。いっこうにトロッとはならないので片栗粉でとろみを付ける。


見た目だけでもと思って青梗菜を添える。ヒレの繊維はいつまでもモサモサしているし、骨は食べられはするが柔らかくはない。


見た目は似ているが食感は全く別ものである。エイのヒレはフカヒレの代用には絶対ならないと結論。


エイのヒレの断面を見ると、筋繊維の間に白い軟骨がある。一方サメのヒレはこの軟骨がない。


生のエイヒレを煮たところ。筋繊維を取り除くとその下には軟骨がある。軟骨自体を歯で噛むとサクサクした食感である。エイヒレは生であろうと干物であろとこの軟骨がある限りフカヒレの代用とはなりえない。