昨日やっと警察と時間調整して息子は出かけていった。


警察はその後もこの建物を見回っていたという。ところが昨日には、会社名と建物の登記コピーをラミネートして貼ってあったものが全て取り外してあったが、取り外したのはお宅かと尋ねられたのでびっくりしたらしい。警察も建物の所有者でないとしたら一体誰が何の目的で取り外したのかと首を傾げていたのである。


この建物所有の表示はやり直してそう簡単には取り外せないようにしてあったので、風で飛んでいくようなことは絶対ありえないのである。


おなしいなあと思っていたら、建物を見張るように頼んでおいた人から緊急電話が入って、「いま再び建物を壊している。警察を呼んだが埒が明かない。」ということで慌てていたら、会社の社員から、「今日、地主から内容証明の手紙が届いてる。」と聞いて急いで開いて見ると、「この建物は10年もの間私が私物を置いて使っていたので法的に私のものである。そこで、土地と建物を不動産業者N社に譲渡した。」という内容の手紙であった。


兎に角飛んでいった所、警察関係者が大勢来ていて、その前で悠然と作業している解体業者が目に飛び込んできて唖然とした。


1回目の解体工事はここまででやめさせたが、このときの解体業者は本当に事情を知らなかったようで、警察が来ると言ったらすぐに中止してくれたが、今度の解体業者はすべての事情をわかった上で強行突破するかまえで、警察が来ても、「駐車場のアスファルトを撤去に来たけれど手が滑って建物の一部が壊れただけだ。」とうそぶいて、駐車場のアスファルト工事を続けていた。

後で近所の人に聞いてみたら、昨日の朝にはもう建物所有者の表示はなきなっていたというから、夜中に取り外しに来たということである。また、近所のある人は「今思うと、ここ最近、解体業者らしき人たちが入れ替わり立ち代わり見に来ていた。」ということである。きっと前回の解体業者は嫌がったのであろう。まともな解体業者であればこんな違法な解体を請け負うはずはない。


これは違法工事だから警察に止めてほしいと言うと、「故意に壊したという証拠がないので違法だとは言えないのでどうすることもできない。」と繰り返すばかり。これでは、建物を取り壊されて滅失登記されてしまうではないか。地上げ屋天国ではないか。


「建物が、こんな綺麗に偶然に壊れることはない。これが故意でなくして何なのか。」と言っても、「証拠がない。」という警察。それどころか「危ないから退去しなさい。」としつこく帰ることを迫る警察。もし、これが大物政治家の家でも同じなのかとふと思った。


そのうち、この土地を買ったN社の社員と称する人(名刺もくれないし、名前も名乗らない)がやって来て「土地も建物のうちのものだ。地主から正式に譲渡されたのだからどうしようと勝手だ。」と言って居直る。更に「こんなのは民事だから弁護士同士で話し合ったらいい。」といい、警察にも「うちの弁護士から詳しいことをFAXで送らしますから警察で待っていてください。これは民事です。」と言って警察を引き取らせた。

建物の見張りを頼んでいた人は、「一部始終を見ていたが、あれははっきり故意に壊していた。」と主張しても警察は証拠がないと言って取り合ってもらえなかった。それなら、事件の証人というのは成り立たないのではないか。現行犯以外犯罪というのは成立しないではないかと思う。要するに警察はこれを刑事事件として扱いたくないのではないかと疑いたくなる。

兎に角、こちらとしては、建物まで登記簿が変えられているのかと思い、慌てて法務局に登記語を取りに行った所、土地の方は登記申請中であったが建物の登記の方はそのままであった。ということは、またしても建物の所有者に無断で建物を解体しようと思っていたのであるが、又しても邪魔が入ったということである。N者のいい加減な嘘はその場を切り抜けるためのものであった。手慣れたやり方であるとも言える。後の言い訳も考えてあるのだろう。

法務局の結果を警察に連絡すると、「N社の弁護士〇〇からFAXがきている。」というので、息子はその名前に聞き覚えがあるので考えてみたら、今日届いた内容証明に書かれていたような気がして確かめてみると正しくその会社の社長の名前で弁護士ではないのであった。勿論、警察はその事実を知って警察をなめていると怒ったのは当然のことである。

しかし、警察としては故意に壊したということが証明されなければ如何とも仕方ないということであった。

ところが、ところである。またしても天は我々に味方したのである。・・・・・今日は疲れてヘロヘロなのでこの続きは明日に書くことにする。