カップに入った綿あめが2個100円で売っていたので買って帰った。一つは、アイスクリームの上に乗せて食べた。その時もっと溶けるかと思ったがあまり溶けなかったので、もう一つは冷凍庫に入れて冷凍してみることにした。


一晩冷凍した綿あめは、「綿あめアイス」になっているかなと思ってカップから出してみると、特に何の変化もなさそうである。


スプーンで塊を壊して食べてみるが冷凍する前と何ら変わることがなく期待はずれであったが、よく考えてみると、綿あめ自体が個体なのである。それも水を含まない砂糖の個体であるからそれ以上温度を下げても変化のしようがないらしい。

今まで綿あめについてじっくり考えたことがなかったのでちょっと調べてみた。

綿あめの基本原理は、大粒の純度の高いザラメを溶かして遠心力で糸状にして飛ばし急冷させるとガラス状の繊維になったものを集めて作るということである。

砂糖を溶かし、再結晶させるには非常にゆっくりと温度を下げていかねばならない。急激に温度を下げると砂糖の物理的性質上ガラス状になる。これを「融解と凝固とガラス転移」というらしい。
ガラス状であるがゆえに軟らかくて曲げることできる。結晶では分子が整然と並んでいるのに対して、ガラス状では分子は乱雑に並んだ状態で固まっている。

ザラメは結晶がグラニュ糖よりも大きく、無色透明な光沢のある高純度の砂糖で、粒が大きければ大きいほどシルクのようなふんわりとした大きなわたあめが出来上がるということである。

たかが綿あめされど綿あめである。